[ユーリ!!!onICE]伝説とプリンセス (ページ22)

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ついにグランプリシリーズ中国大会が始まった
目指すはもちろん1位
会場には独特の雰囲気がある

あ「ユウリ、ヴィーチャ、そろそろだよ。」

勇「うん。」

ｳﾞｨ「ユーリ、今までの練習と俺たちを信じてね？」

私たちが送り出し、ユウリの演技が始まる
ユウリのErosは日に日に進化している
ユリオとのエキシビションの時とは完全に違う
もう、彼の魅力だけで十分に戦うことができるのだ

演技が終わり、そのパフォーマンスに私もヴィーチャも興奮が止まらなかった
美しい、そして最高にEros
彼の側でいろんなことを学んだ

きっとヴィーチャもいろんな思いがあるのだろう
彼ならもう一度絶対にリンクに戻る
だから、彼がリンクに戻ると決意したその時には
隣に居るのに相応しいように、プロのスケーターになろう
私はそう心に決めた

ユウリの得点が出る
1位だ
ヴィーチャもユウリも抱き合って喜んでいる
コーチではないので私はキスクラには行かなかったけど、戻ってきた二人を私は出迎えた

あ「ユウリ、素晴らしい出来だったわ。」

ｳﾞｨ「Aの言うとおりだよ、ユーリ！最高だ！」

勇「ヴィクトル！ありがとう。Aさんも本当にありがとうございます！」

ｳﾞｨ「明日もあるから早めに戻ろうか。」

明後日のフリーではどんな素敵なスケートを魅せてくれるのか
その時の私はそんな呑気なことを考えながらホテルに戻る2人の後を追った

ショートを１位で終え、私とヴィーチャはかなり興奮していた
その晩、ユウリがすっかり寝たあと、ヴィーチャは来シーズンに向けた新しいプログラム構成を考えていた
もうすっかり、来シーズンには現役に戻るつもりのようだ
ユウリにはまだいってないが、勿論コーチも続けるつもりらしい

あ「ヴィーチャならやれるわ。私もついていく。どこまでもね。」

ｳﾞｨ「ありがとう、A。Aには色々無理をさせているね。ずっと婚約者のままですまないと思ってるんだ。」

あ「そんなこと、気にしなくていいの。私は今、とても幸せだから！ちゃんと結婚、してくれるんでしょう？その時まで、待つわ？」

ｳﾞｨ「当たり前だろう？プロポーズだけで俺が終わらせるとでも？」

あ「フフ、そうね。ヴィーチャが約束を破ったことは無かったわ。」

そんな会話をしながら、私は来シーズン、ヴィーチャが滑るであろう新しいプログラムに心踊らせた。