No.16 大号泣犬耳お姉さん ページ17
突然だが、あれから一週間が経った。
つまり、もうすぐ合否が分かるということだ。
ただ、受験票に記入してあったのは恐らく孤児院の住所。
そっちに届くと思うので、受け取りに行かないといけない。
まあバーに届いてオールマイトが投影された日には合否が分かる前に粉砕されるかもなので丁度良かったかもしれない。
というわけでぼっちで孤児院までお出かけだ。
ちなみに孤児院の住所は神奈川県内だったので安心。
まぁ徒歩で県跨ぐなんてよほど県境に近い場所じゃないとあり得ないしな。
あんま動き回ってないし。
『……ここか。』
“ひだまり園”と書かれた看板がかかっている。
メモしておいた住所と名前と保存しておいた画像を見比べてからチャイムを鳴らす。
「はーい」
可愛いわんこ耳の優しそうなお姉さんが出てくる。
そして私の姿を認めた瞬間、息を呑んでからぶばっと鼻水やら涙やらを垂れ流して大号泣する。
「Aちゃん…！」
…………え。
「いき、いぎでだ！！よか、よがっだ、わたし、ずっとさがして、心配して、」
『あ、あの、』
「ご、ごめんね、合否通知受け取りにきだんだよね、ちょっとまってで、園長先生に見つからないように隠してたの、取りに行くから、そこでまってて！！」
あっという間にどたばたと駆けていくお姉さん。
ずるずると鼻を啜りながら、べちゃべちゃの顔面だった。
状況は全くわからないけど、でもいい人だ。
なんとなくわかった。この体が、この年までちゃんと生きていた理由。
「Aぢゃんごれー！！！」
がちゃんばたんと騒がしく、お姉さんが走ってくる。
「雄英受けたの！すごいねぇ！がんばったねぇ！」
「…守っであげられなくで、ごべんねぇ……」
通知書を手渡されて、抱きしめられる。
お姉さんの腕の中はあたたかい。
『ありがとう、ございます。
…よかったら、一緒に見ませんか、通知。』
「いいの…？」
不安そうなお姉さんに、頷き返す。
『合格してたら、一緒に喜んでくれますか。』
「もちろん！！もちろんよ、ぜったい、ぜったい！！！！
先生、Aちゃんなら合格してるって信じてる！」
一緒に持ってきてくれたペーパーナイフで封を切り、投影機を取り出す。
No.17 これはよく見る感動シーン→←No.15 不穏分子
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ロア - イイね！がんばれー!!!!!! (2022年9月14日 16時) (
レス) @page14 id: f71c6b27b8 (このIDを非表示/違反報告)
うにゃ猫(プロフ) - あの、えと2月から更新停止されてるので頑張ってください！応援くらいしか出来ませんが...更新楽しみに待ってます！ (2022年7月1日 4時) (レス) id: 173f9610a3 (このIDを非表示/違反報告)
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