一章・1話 ページ1
るぅとside
同じグループに所属しているジェルくんは意地悪だと思う。僕が何度可愛いキャラをつけようとしても、すぐに腹黒だ、と妨害する。
ジェルくんは最高のエンターティナーなのは理解してる。実際僕は今まで出会った人の中で一番笑わせてもらってるような気さえする。
けど、けどだ。ここまで腹黒を強調される印象操作はひどい!!
『るぅちゃん』
「なんですかジェルくん」
パソコンから流れる声に少し拗ねた声を返すと、あはは怒ってる、なんて簡単な笑い声が返ってくる。
なぜ唐突にこんな考えを及ばせたのか。それは、今現在ジェルくんとさとみくんと僕、という割と異色な組み合わせでの放送中だからだ。この3人でアルティメットチキンホースといったジェルくんがやたら得意なゲームをしている。
ちなみにさとみくんというのは僕と同じくジェルくんに印象操作された被害者で、めちゃくちゃゲームが上手い。面白いのに落ち着いていて尊敬できるところが沢山ある人だ。
僕もさとみくんもゲームが上手いという分類をされ、ジェルくんは逆に下手として扱われてるのだが、このアルティメットチキンホースだけは例外だ。
前のリレー放送で、僕もさとみくんもジェルくんと引き分けという結果を残している。
「あっ、ねえ落ちた!」
『残念だったなるぅと!』
「やだやだ!ジェルくんも落ちて!」
ジェルくんの設置する罠が絶妙で、負けそうになって思わず声を荒げる。すぐに冷静になってツイキャスの配信のコメント欄を見ると、枠取りが僕だからか“るぅとくんかわいい”のコメントで埋め尽くされていた。
(……何が可愛いのかわかんないけど、キャラ崩壊してなさそうでよかった)
『るぅと。お前の仇は取る。』
不意にさとみくんの楽しそうな心地の良い低音が聴こえて画面に目を戻すと、攻撃のできるアイテムでさとみくんがジェルくんを倒していた。
「さとみくんかっこいい……!」
『へっ、残念だったなジェル……うわあああああっ』
さとみくんが調子づいたところでミスをし、結果全員ゴール出来なかった。オチまでついた。さすがさとみくんだ。
結局その日優勝したのはさとみくんで、ジェルくんが『お前らの成長は人類の二倍!』と嘆いてた。
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せいら(プロフ) - 律@ティアプリさん» ありがとうございます……!めちゃくちゃ励みになります……!頑張ります(*´∀`)♪ワーイ (2019年11月24日 23時) (レス) id: c2535f97e6 (このIDを非表示/違反報告)
律@ティアプリ(プロフ) - めちゃめちゃ好みです…!続き楽しみにしてます!更新頑張ってください(*´∀`*) (2019年11月24日 20時) (レス) id: a2d31bad2e (このIDを非表示/違反報告)
せいら(プロフ) - ぱーぷるうさぎ。さん» うわああありがとうございます!小説書くのど初心者なので色々と手探りですがありがたいです…!頑張ります\(^^)/ (2019年11月22日 21時) (レス) id: c2535f97e6 (このIDを非表示/違反報告)
ぱーぷるうさぎ。 - この小説とても好きです!これからも頑張ってください (2019年11月22日 20時) (レス) id: 743cd17f4a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:せいら | 作成日時:2019年11月20日 9時