126 【最終話】 ページ37
『おーい！雅紀！
どうしたんだよ、ボールないと再開できねぇぞ！』
公園の中から叫んでいるのは、
この人の友達だろうか。
声のする方を見れば公園には3人の男性がいて、
4人でバスケをしていたんだろう。
いい大人がこうやって公園で遊ぶのも、
何だか青春だなぁ、と勝手ながらに思った。
『ごめんごめん！すぐ戻るよー！』
バスケットボールを手にした彼が公園に向かって叫んだ。
「あ、じゃあ僕はこれで」
バッグを背負い、立ち去ろうとする。
『あ！』
「…？」
『あの…もし良かったら…
今度一緒にバスケしませんか？
今、人、足りてないんだよね』
「え？バスケ…ですか？」
『俺らいつもこの4人で遊んでるから。
でももう1人くらい、ほしいなぁって
ずっと言ってるんだよね。
だから…よかったら、君もおいでよ』
「え、いや、でもバスケは…」
『大丈夫大丈夫！いてくれるだけでもいいし！
…ね？』
「はあ、、ありがとうございます。あの、もう行きますね」
『うん。じゃ、また！』
「…また」
本当にもう、時間が迫っていたのでお礼だけ言って公園を後にした。
初対面の人を誘うだなんて、随分と変わった人だ。
バスケはあまり得意じゃないんだけどな。
そもそも、スポーツ全般が…
そんなことを思いながら学校に向かって走る。
でも何故か心がすごく温かくて
無意識ににやけている自分がいた。
こんな俺を誘うなんて、あの人たちは一体どんな人たちなんだろう。
「なんだかあの人たち、面白そう」
今度、あの公園行ってみようかな。
ゲームばっかりしてインドアな俺が公園で遊び始めたりなんかしたら、
大学の友達もびっくりするだろうな。
想像してみてはおかしくて、走りながら思わず笑みが溢れた。
口元を隠すように、手が顔に触れる。
「あれ？なんで、俺………」
.
.
.
「………泣いてるんだろう」
fin.
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櫻宮 - スピンオフ出たら速攻読みに来ます笑笑和は智たちは新たな道を歩いて行くのでしょう。和が言っていた｢僕を見つけて。｣きっとあの4人の心のどこかにあったんだと思います。 (2021年9月10日 9時) (
レス) id: 59853f2783 (このIDを非表示/違反報告)
Kai(プロフ) - 櫻宮さん» 櫻宮さん、さすがの解釈です...!!(拍手) 初めての長編で慣れていませんでしたが、最後まで読んでいただけて本当に嬉しかったです！スピンオフはまだ未定ですが、何かしら書くかもです！笑 また是非読みに来てください♪ (2021年8月15日 23時) (レス) id: 0d8f9465a1 (このIDを非表示/違反報告)
櫻宮 - きっと雅紀はあの子と何か関わりがあるのか調べるんだろうなぁと思いました。笑スピンオフ期待してます笑笑素敵なお話ありがとうございますm(_ _)m (2021年8月12日 17時) (レス) id: 59853f2783 (このIDを非表示/違反報告)
櫻宮 - このとき５人が探していたものは和は4人との思い出そして4人は和との思い出を探していたんだろうなと思います。最後のなんで泣いてるのか理由は簡単またあの4人に会えたから。凄く素敵なお話でした。 (2021年8月12日 17時) (レス) id: 59853f2783 (このIDを非表示/違反報告)
Kai(プロフ) - Akimiさん» Akimiさん、なんて嬉しいお言葉...(涙) 最後まで頑張って書いた甲斐があります。わざわざコメントまでしていただきとても嬉しいです♪ありがとうございます！ (2021年8月12日 15時) (レス) id: 0d8f9465a1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Kai | 作成日時：2021年5月17日 20時
