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そう焦っていたとき。
智「にーの。ゆっくり息はいて。そう、ゆっくりだよ。ゆっくり。」
大野さんが声が聞こえてきた。
それに少し安心する。
しばらくすると、だんだんと落ち着いてきて。
生理的なものなのか涙が一雫こぼれ落ちる。
和「はぁ、はぁっ、...ごめっ..も、だいじょうぶ..」
潤「よかった、、、立てそうか？」
潤くんが差し出した手を掴んで、ゆっくりと立ち上がる。
大野さんがその間にさっと涙を拭ってくれた。
潤「無理すんなよ」
先ほどは力がうまく入らなかったが、今はなんとか立つことができた。
和「ありがとう、、、」
ス「次の登場まで後3分です。着替えましょう」
ゆっくりしていられる暇はない。
スタッフに手伝ってもらいながら着替えを済ませる。
ス「水分もとってください」
水を受け取った手は
余韻なのか、かすかに震えていた。
着替え終わると次に登場する幕の側まで移動する。
スタッフから話を聞いていたのであろう、翔ちゃんと相葉さんが心配そうな顔をして駆け寄ってきた。
翔「ニノ、大丈夫なのっ」
雅「もう苦しくない、、？」
和「うん、ありがと。俺はもう大丈夫だから、楽しも？」
雅「無理しちゃだめだよ」
2人ともあまり納得はしていない様子だったけど、立ち位置の方へと歩いていった。
よしっと前を向いて気持ちを落ち着かせる。
それからの時間はもうあっという間だった。
さっきまで、あれだけ苦しかったのに...
さっきのことが嘘だったかのようにいつも通りに歌うことができた。
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作者名：Kai | 作成日時：2020年6月29日 16時
