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にのは裏の簡易ベッドのようなところで横になっていた。
右手には点滴、足元は枕のようなもので高くあげられており、その酷く弱ってしまった姿に胸が痛くなる。
智「にのっ」
潤「和、大丈夫か」
にのの周りを囲んで声をかける。
にのはゆっくりと目を開けて俺たちを見た。
その目はもううるうるで、涙を堪えているのがすぐにわかった。
和「みんな...ごめん、めいわくかけて」
そう言って、すでに何度か泣いたのか
濡れていた頬にまた涙の跡をつくる。
翔「にの...倒れるまで我慢して...辛かったね」
雅「泣かないで大丈夫だよ」
翔くんは涙を手で拭ってあげ、相葉ちゃんは泣いてしまったにのの頭をふわふわと撫でてあげた。
智「ニノ、今は焦っちゃうかもしれないけど、とにかく休むことが一番だから。」
潤「そうだよ。こっちはなんとかなってるから、和がちゃんと大丈夫になってから戻ってこいよ」
和「うん...」
にのの側にいてあげたいけど、おれらは衣装を変えないといけないから一旦控え室へと戻る。
水分補給なども行って、少し体を休ませていると、控え室のドアがガチャリと開いた。
そこには先ほどまでベッドで寝ていたにのがいて。
雅「ニノ！？」
潤「え、おまえ寝てなくて大丈夫なのか？」
和「うん。もう大丈夫。落ち着いた。」
翔「でももう少し休んでたほうがいいんじゃないの？」
和「さすがにこれ以上みんなに迷惑かけられませんよ。それに、医療スタッフの人にも無理しない程度になら出てもいいって言われたし」
潤「本当か？」
和「うん。本当に大丈夫。」
そう言ってにのもみんなと同じ衣装に着替え始めた。
みんなもその様子を心配そうに見ていたがにのはさっき倒れたとは思えない様子でテキパキと動いていた。
でもいつまた貧血を起こすか分からないからちゃんと見ておかないといけない。
智「ニノ。さっきみたいに気分悪くなったりふらふらしたら、無理せず誰かに言うんだぞ。また倒れたりなんかしたら俺らの心臓もたねぇからな」
和「うん。分かりました」
にのはしっかりと水分をとってみんなと一緒に会場に入る。
総合司会の方もよかったよかったと安心していた。
和「先ほどはすみませんでした。もう元気になりましたのでよろしくお願いします！」
近くのスタッフや出演者にそう言って立ち位置につく。
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作者名：Kai | 作成日時：2020年6月29日 16時
