Voyage (ページ30)

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雅「怖かったよな。ごめんな」

和「…こわかった」

恐怖の涙なのか安堵の涙なのかよく分からないけど
とにかく涙が溢れ出てきて。

思わず座ったまま相葉さんの胸元に顔を押し当てた。

相葉さんの胸元がじわりと濡れる。

どんくらい経ったのかな…

雅「一緒に帰ろっか」

その言葉にコクッっと頷いて立ち上がる。

雅「おっと」

和「ごめんっ、ちから、はいんない」

恐怖のあまり体に力が入らず、うまく立つことすらできなかった。

それでも相葉さんはしっかりと支えてくれて、腕を取って自分の肩にかけてくれた。

雅「大丈夫。こうすれば安定するでしょ？」

和「ありがと」

ゆっくり、ゆっくり。

すっかり暗くなってしまった夜道を二人で歩いた。

さわさわと揺れる木々たちが気持ちいい。

　
雅「二人三脚やってるみたいだね！」

和「ふふ。そうだね」

雅「そういえばこの前子供達の運動会でさぁ…」

相葉さんが保育園で起こったことを話してくれているうちに、だんだんと力が入るようになって、相葉さんの肩から腕を外す。

雅「もう大丈夫なの？」

和「うん。ごめんね。重かったよね。」

雅「いやいや、重くなんかないよ！むしろニノの腕あったかいしぷにぷにしてて落ち着くからまだやってもいいのに」

和「…遠慮しておきます」

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