プレイボーイの一途な恋 2【吉沢亮】

#74 ページ29

You side









今日も避けられるんだろうな。



と思いながらドラマの現場に向かう。

しかも今日はクランクアップの日。









田中「Aと吉沢くん、最近一緒にいないよね？仕事場で仲良くしすぎないって言ったって、少しくらいいいのに」



何も知らない圭さんは私たちが敢えて話さないようにしてると思ってる。




『ん〜、そうだよね(笑)』






亮は、撮影でカメラが回るとスイッチが入ったように私の目を見てくれる。


でも、カットがかかった瞬間逸らす。





それがなんだか怖かった。


勘違いされたままじゃ嫌だけど、
もう嫌われたんじゃないかって…







今日もきっとそうだ。







＿＿＿＿「よーい…はい！」





･



･



･




「カット！」






私からは目を逸らさない。

話すチャンスが欲しいから。






吉沢「…」

亮は今日も目を逸らし、下を向いた。





けど、

またすぐに目線をあげた。






吉沢「このあと時間ある？」


『へ…』


吉沢「無理？」


『あ、ううん。大丈夫だよ』


吉沢「…じゃあ、Aの家行くから」


『分かった…』





亮は表情を変えることなくそう言った。









別れ話でもされるのかな…


なんて。





たとえそうだとしても、ちゃんと話そう。

#75→←#73

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す