プレイボーイの一途な恋 2【吉沢亮】

#62 ページ17

･









次の日も、その次の日も。






真剣佑「A〜セリフ合わせ付き合ってくれない？俺も後でAの付き合うから」




『共演者の方にお願いしたらいいのに』




真剣佑「Aがいいの」








正直戸惑ってる。

どうすればいい？

まっけんの気持ちには答えられないのに……









真剣佑「だめ…かな？」






そんな真っ直ぐ見つめないでよ…






『少しだけね』





真剣佑「やった！ここなんだけど…」




『え、ここ？』








見せられた台本には思い合う2人が
抱きしめ合うシーン







真剣佑「そう、じゃあいくよ？」



『え、あ、うん』





たかがセリフ合わせだ。
私はプロの役者だもん。
相手に片思い宣言されていようがなんだろうが
こなすだけ。




亮の時だってそうだった。








真剣佑「…好きだよ。A」


『え(笑)ちょっとまっけん、それ私の名前…っ！』


真剣佑「わざと」


『ちょっ…まっけん…っ』







強く抱きしめられてて抵抗出来ない






『お願い、離して…っ』




真剣佑「俺…本気だからね？Aのこと」




『ありがとう…でも、私は答えられない…』




真剣佑「今はそうかもしれないけど…」









吉沢「何してんの」





『亮…』




まっけんに抱きしめられているところを
亮に見られた。




『ねぇ、お願い離して！』



真剣佑「…」



まっけんは黙って私を離した。



吉沢「何してんの？」



真剣佑「セリフ合わせに付き合ってもらってて」



吉沢「たかがセリフ合わせでそこまでするんですね」



真剣佑「その方が気持ちも入るでしょ？」


『…っごめん亮。まっけん、またね。』







亮が怒ってるのが分かった。

初めて見た。

怒ってる亮。







亮を促して私たちのスタジオがある前室に戻った。

#63→←#61

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す