太宰 治 ページ2
「今日の川は濁ってるなぁ…………」
飛び込むのはやめようか。
隣を歩くAに向かってそう言うと、即座に怒りの言葉が飛んできた。
「まっっったそんなこと言ってるの！？ってか濁ってなかったらいつものように入ってたわけ！？」
「心中嗜好に向かってそれは侮辱の言葉だと思うよ」
「知らない」
すたすたと早足になるA。
このままじゃおいてかれてしまう。
「待ってよ、A」
「待ちません」
反射的になんだろうけど、律儀に返事するとこ好きだなぁ。
ふふ、と笑みが零れる。
Aを追う足も軽くなったようで。
「ねぇ、何時私と心中してくれるの？」
やっと追いつき、問いかけた。
しかし、それを聞いたAの足がピタリと止まる。
ん？
「…………な、こと」
勢いよくこちらを振り返ったAからキラキラしたものが飛んだ。
…………涙？
目の縁から零れないぎりぎりのところで溜まっている。
「そんなこと、言わないでよっ！」
「へ？」
「心中とか、死ぬ、とか、そんなの！私は太宰がいなくなるの嫌だ！だって、だって…………！」
好き、だから。
小さく告げられた言葉に一瞬驚き、
「ん…………！？」
ほとんど無意識にAの唇を奪った。
Aの目が大きく見開かれる。
どれくらい深く口づけていたのか。
お互い名残惜しそうにゆっくりと身体を離す。
にっこり微笑んでくれたAはやっぱり美しくて。
衝撃で落ちた涙も甘く感じた。
「…………唇だけじゃなくて全部味わいたいんだ」
「貴女ならきっと全てが甘いんだろうね」
＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊
太宰「甘い時間を過ごしてから評価でいいよ？」
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青鯖ぷりん - 久ちゃぁぁん…高評価するぅぅ‥！ (10月17日 21時) (
レス) @page11 id: 496914e067 (このIDを非表示/違反報告)
琴音 - だざいさぁぁんさいこぉ！ (10月8日 6時) (レス) @page5 id: dfae0f9c2a (このIDを非表示/違反報告)
ゆかりん - フランシスさんすこ (9月15日 22時) (レス) @page23 id: 5c0b36b6f1 (このIDを非表示/違反報告)
猫助 - 最高です！ (8月16日 23時) (レス) @page4 id: 0088b760fa (このIDを非表示/違反報告)
千羽鶴 - 梶井さーん！ドSなとこも好き！違うバージョン梶井さんも見たい (6月18日 23時) (レス) @page15 id: ecb3ef0346 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：久田 螺々亜 | 作成日時：2016年4月8日 21時
