109本目(山姥切長義) ページ9
「え、あ、あなたは…？
山姥切さん？でも、」
「まぁ山姥切だが、多分君の知ってる山姥切ではないかな」
そう言って微笑み、彼女の隣へ進んだ
寝ている主の顔は穏やかだが、少し青白く見えて息を飲んだ
「状態を聞いてもいいかな？」
「あぁ、はい
手術は成功して、今は麻酔が切れるのを待ってます
医者の話ですと、内蔵が損傷していて処置はしたそうですがあとはAの力しだいです」
うん、とても説明がわかりやすい
どこかの偽物くんより遥かに語彙力が高いと思う
「りょうかいした」
言われたことを伝書鳩で飛ばそうと背を向けた
「あ、あのッ！！」
急な呼び掛けに驚いて肩が跳ねてしまった
振り返りほほ笑みかける
「どうかしたかな？」
「あの、Aが起きるまで、そばに居てやってくれませんか？多分みなさんといる時の方が、Aにとってとても大切な時間だと思うんです！」
なるほど、それなら俺より国広の方が適任だが仕方ない
この場には俺とこんのすけしかいないのだから
「分かった、鳩を飛ばして戻ってくるよ
こんのすけはここで待っててくれ」
それの言葉で初めてこんのすけがこの場にいると気づいたらしく、短く悲鳴をあげた
「失礼な！
コホン、僕はこんのすけです！好きた食べ物は油揚げ！お見知り置きを！」
この調子なら直ぐに仲良くなるな
しかし、俺たちが見える人間か…
少し惜しいな
では無くて、俺は本丸へ向けて文を書き鳩を放つ
“主は無事だ
回復までにしばらくかかる
案ずるな”
ビルと建物は本当に面白い
わざわざ屋根に登れるように作り、かつ転落防止で柵をつけるとは
俺たちでもこの高さなら無事では済まないだろうが不思議と恐怖はないな
鳩の行く末を見守っているとドアがあき、先程の女性が駆け寄ってきた
「起きました！
Aの意識が戻りました！！」
瞳に涙が浮かんでいる
よほど安心したらしいな
「教えに来てくれたこと感謝する
では戻るとしようか」
鼻水を啜っている…
まともに歩けるのか不安になり、幼子と歩くように手を取ってやる
＿＿＿＿
病院に入ると、こんのすけが主の上で泣いていた
「うわぁぁん！！！主さまァァァっ！！」
普通の人なら死んだと勘違いするぞと思いながら、こんのすけをつまみ上げ主の顔を見た
「やぁ、国広じゃ無くて悪かったね」
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夷空斗(プロフ) - 悟空とサトシの子供てw例えが独特wさん» コメントありがとうございます！この本丸では仲良くして欲しいなと思いお互いが名前でちゃんと呼んでくれたら嬉しいなと…！改めましてご閲覧ありがとうございます！更新頑張りたいと思います！ (2020年1月24日 9時) (
レス) id: f72fb144b6 (このIDを非表示/違反報告)
悟空とサトシの子供てw例えが独特w(プロフ) - ふぁっ、ちょぎが国広呼び…てぇてぇですなぁ。あ、ずっと前から拝見させていただいてます、更新楽しみにしています! (2020年1月23日 16時) (レス) id: e085487720 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夷空斗 | 作成日時：2020年1月21日 23時
