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122本目 ページ22

『…、


分かった、ここを出る間だけ力を利用させてもらう』




そこまで言ってから私は言葉を切った

信用した訳では無い







正直な話、父がなぜこんな奴に取り憑かれたのか見ていないから分からない


気づいたら堕ちていたって感じだった






こいつは私が受けた呪いと関係あるのか?





いや、今考えたってどうしようもない







「そうそう、言うのを忘れとった
鬼は妖などでは無い

むしろ神に近い存在なのだ」





そう言いながら黒いモヤだったものは男の人の形をとった





「こちらの方が恐ろしくなかろう」





そう言いながら笑うこいつは本当に私を助けてくれるのだろうか





私は鬼を軽く睨み、ため息をついた





『で、どうすればいいの』




「契約としてはお前の血だな
量は適当で構わんから血を出せ」






随分と大雑把な説明に呆れながらも、私は指を口で噛み切り少量の血を垂らす




すると目の前の鬼は本当に少しだけ私の血を口に含み、まさかの私に口付けをしてきた






『んぅっ!!?? 』





不意なことに私は反応出来ず、されるがままに口に流し込まれた鉄の味のする液体を飲んでしまった





それが自分と鬼の血だと気づくのには時間がかかった







「これで貴様は我の力を存分に使うことが出来よう」








遠くで喋っているように聞こえたのち、鬼は姿を消した







体が熱い








まるで熱を出しているみたい









でも不思議と頭はさえている









目の前には薄い壁が見えるイメージで、そこを狙ってなにか衝撃を与えれば壊れそう








不意に右手を触ると、固く強ばっている
そして少し大きく感じた




まるで自分の腕じゃないみたい







でもそんなのは今は気にしてられない







『やぁぁぁぁぁっ!!!』






勢いをつけて右手で薄くなっている壁を殴った

拳の先には札を貼って、壁にこぶしが当たった瞬間に増強した霊力を込める









『壁を破壊したまえっ!!
急急如律令っ!!』







そう唱えた瞬間、ガラスが割れるような音とともに結界の外へ出ることが出来た






光が入ってきたこの部屋は鉄格子で囲まれていて、まるで牢獄のよう








『私って完全に化け物じゃんか』







外の窓に写った自分を見て笑う
これだともう人間だとは思えない








「な…A、なのか?」








声の主に驚いて振り向くと、抜刀している国広が私を驚いた表情で見ていた

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夷空斗(プロフ) - 悟空とサトシの子供てw例えが独特wさん» コメントありがとうございます!この本丸では仲良くして欲しいなと思いお互いが名前でちゃんと呼んでくれたら嬉しいなと…!改めましてご閲覧ありがとうございます!更新頑張りたいと思います! (2020年1月24日 9時) (レス) id: f72fb144b6 (このIDを非表示/違反報告)
悟空とサトシの子供てw例えが独特w(プロフ) - ふぁっ、ちょぎが国広呼び…てぇてぇですなぁ。あ、ずっと前から拝見させていただいてます、更新楽しみにしています! (2020年1月23日 16時) (レス) id: e085487720 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:夷空斗 | 作成日時:2020年1月21日 23時

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