119本目 ページ19
「霊力のある者の、動きを封じる、と言ったところかしら…」
息が絶え絶えの鈴音さんがそう呟いた
その言葉はあながち間違ってないだろう
でも謎なのは三日月が刀に戻っている
私は何もしていない
もしかして、この術式のせい?
『みか、づき…!』
私は三日月の本体だけでも守ろうと、上からの重い力に抗って手を必死に伸ばした
あと少しで柄に触れそうな所で、三日月が宙に浮いた
いや、政府の人間に取られてしまった
「無駄な足掻きだ、諦めろ」
声が聞こえた直後、後頭部に鈍痛が走った
何かで殴られたような痛み
ごめん国広
私はあなたがいなきゃ何も出来なかった…
無事に逃げて
…
____
Aの家____
2振りの山姥切は、こんのすけを連れて本丸の外へと出ていた
「くそくそくそっ!!
なぜ俺たちが逃げるような真似をしなければならない…!!」
長義が声を荒らげるのも無理はない
かつてはその政府にいた刀だからだ
「Aの命令には従うしかないだろう…!」
怒りを押し殺して、低い声で国広は呟いた
「こちらには巻き込んでは行けない人間が大勢います
いかにA様を迅速にお助けできるかが今回の勝敗を決めると思います」
こんのすけの言う通りなのは分かっている
しかし今回の敵は今まで通りの時間遡行軍や歴史修正主義では無い
自分たちが組していたはずの時の政府である
そこがどう動くかこの場にいる2振りと1匹を困らせていた
「長義、内側から崩すのは不可能なのか?」
「ほぼ不可能だろうな、あの政府は一枚岩だ
まず俺たち刀剣が政府に反抗するなんて歴史があってみろ、未来にいる奴らは驚いて泡を吹くぞ」
俺たちは過去の歴史しか分からない
未来の歴史がどう動くかは分からないのだ
「ともかく、何かないか探してみよう」
国広はそう言い、慣れた様子で家の中へと入った
それに習うようにこんのすけも軽い足取りで家の中へと消えた
「全く、人間とはつくづく呆れる」
ため息をつきながら長義も家の中へと足を向けた
家の中はどんよりと重い、空気がのしかかってくるような感じだった
これもAの状態を表しているのかと考えると、国広は更に焦った
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夷空斗(プロフ) - 悟空とサトシの子供てw例えが独特wさん» コメントありがとうございます!この本丸では仲良くして欲しいなと思いお互いが名前でちゃんと呼んでくれたら嬉しいなと…!改めましてご閲覧ありがとうございます!更新頑張りたいと思います! (2020年1月24日 9時) (レス) id: f72fb144b6 (このIDを非表示/違反報告)
悟空とサトシの子供てw例えが独特w(プロフ) - ふぁっ、ちょぎが国広呼び…てぇてぇですなぁ。あ、ずっと前から拝見させていただいてます、更新楽しみにしています! (2020年1月23日 16時) (レス) id: e085487720 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:夷空斗 | 作成日時:2020年1月21日 23時