6 ページ6
「やぁ、主
改めてよろしくね
僕は、燭台切光忠。伊達政宗の刀だったんだ」
畑に行くと、眼帯をした身長の高い男性が笑顔で話しかけてくれた
「燭台切、ほかの連中はどうした？」
「伽羅ちゃんは向こうで野菜を収穫してる
貞ちゃんはそろそろ厨から戻ってくるかな〜
鶴さんは…分からないな」
大きな畑に私はキョロキョロしてしまった
いろんな野菜が育てられている
少し歩くと、明らかに地面の色が違う部分があった
誰かが落とし穴を掘ったのかもしれない
「やはり引っかからないか〜」
残念そうな声とともに真っ白い、どこか儚げな人がやってきた
「鶴さん、落とし穴ほってどうするんだい」
燭台切光忠さんが呆れ気味に言うと、鶴さんと呼ばれた人は何故かドヤ顔をした
「そりゃあもちろん！
誰かを引っかけて驚かせるためだ！」
「主が国永の穴にハマったらどうするんだ」
まって、ちゃんと名前聞いてないのに新しい人が来てしまった
少し黒めの肌に、腕には龍がいた
ここの人達ってヤクザに近い気がするのは私だけ？
「俺は大倶利伽羅、馴れ合うつもりは無い」
頭が混乱している時に、急に低い声で話しかけられたからすごく驚いた
目を見開いていると、白い方の人も自己紹介してくれた
「俺は鶴丸国永だ、
なんか驚くようなことがあったらぜひ教えてくれ！」
笑顔の鶴丸国永さんとちがい、大倶利伽羅さんはどこか一匹狼のような感じがする
私の第一印象、大倶利伽羅さんは怖い、かな
「みっちゃーん！歌仙が大葉足りないって！」
ふたりをガン見して覚えようとしていたら、急に本丸の方から元気のいい声と共に少年が走ってきた
「ありがとう、貞ちゃん じゃあ僕は大葉を取りに行ってくるね」
燭台切光忠さんは微笑むと、畑の奥の方に入っていった
「あ！そうだ！
俺は太鼓鐘貞宗！
俺も伊達家の刀なんだぜ！」
“よろしくな！”と笑顔で手を差し伸べてきた
私はおずおずと手を握ると、勢いよく上下に振られた
「燭台切が戻ってきたら俺達が厨へ行こう
ちょうど主の案内をしていたところだ」
「確か、今日は歌仙と小夜坊、それに宗三だったな」
またわからない人の名前がたくさん…
思わず頭を抱えると、国広が大丈夫というように頭を撫でてくれた
その手が優しくて、とても心地よかった
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 30人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：夷空斗 | 作成日時：2019年1月20日 23時
