【刀剣乱舞】どうやら私は記憶喪失のようです (ページ1)

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「やっと目を覚ましたか
皆あんたのことを心配していたぞ」

目が覚めたらそこは見知らぬ天井で、しかも布をかぶった人が私を見下ろしていて

何故かわからないけど、その人は安心したように私を見つめてくれていて

でも、ごめんなさい

『あのぅ…どちら様ですか？』

と、言葉を発した途端に固まってしまった

私がなにか悪いことを言ってしまったのだろうか

「…は？」

『…え？』

10数秒見つめ合い、布をかぶった人が視線を外した

「いや、ちょっと待て
それはなんだ、タチの悪い冗談か？」

『冗談も何も、初対面ですよね？』

またお互いに固まってしまった

え、なに

混乱している私はどうすればいいの？

まず私、自分の名前すらわからないからね
ここがどこかも分からない

私に関係のある人がいるのかも分からない

分かるのは“私は人間だ”…多分

『ここはどこですか？
失礼ですが、あなたは誰ですか？
そして私は誰ですか？』

とりあえず質問攻めにしておけば何とかなる

何かわからないけどそんな気がする

「俺は、山姥切国広
あんたはAという名前だ

そしてここは、俺達の本丸だ」

山姥切国広さんはご丁寧に答えてくれたけど、もう既に危ない

名前はわかる

本丸ってなんですか？
どこかのお城？

「俺より別のヤツに説明してもらった方が良いんじゃないか?」

他のやつ？じゃあここにはもっと多くの人がいるんだ

少しずつでも会話の中からキーワードを拾わないと話についていけない

『待ってください！
私は、あなたがいいです…』

初めて見た人でこの動揺っぷりはすごいと思う

また新たに人が増えるとちょっと私の心がもたない

「…あんたはそうやって同じことを言うんだな

分かった、この俺でよければ質問に答える」

少しだけ寂しそうに笑い、真剣な顔に戻った
笑った顔がすごく綺麗だったな

『まず、ここが本丸という名の建物だとわかりました
具体的に何をするところなんですか？』

「敬語は使わなくていい

あんたは審神者といい、歴史修正主義率いる時間遡行軍と戦いの日々を過ごしていたんだ

要するに、ここはあんたの家ということになるな」

ここが、私の家なんだ…

随分と大きい家だ

じゃなくて、私って誰かと戦ってたの！？

聞きたいことはあっても言葉が出てこないよ〜