【刀剣乱舞】私のおばあちゃんの家が驚きなのですが…

鶴が四十八人 ページ48

「Aちゃん！校門まで一緒に帰ろ！」



『いいよ！』







帰り際に鈴木さんに声をかけられ、私は帰る支度を始めた





「あんたがもう1人の審神者？」





急に話しかけられ驚いて顔を上げると、佐藤君が近くにいた





『そう、だけど…』




“ふーん”と言ってまじまじと見られる
なんか変な感じの人だな






「武流くん、そんなにしたらAちゃんかわいそうだよ」





鈴木さんがそう言うと、佐藤くんは私を見つめるのをやめた
素直なのかなんなのか、ただやりたいことをやってるだけに見える






「藤村って言ったな
お前、もう手入れとか霊力使うことはしない方がいいぞ
てか、本丸からでない方がいいな」






『は？急に何言ってるの？』





なんで初対面の、しかも同じ審神者に霊力使うなって言われないといけないの？

そりゃ、私だって知ってるけど

【霊力を使えば使うほど、寿命が縮むって】





それはまだ本丸のみんなには悟られていない
おばあちゃんは凄い桁外れの霊力を持っていたから寿命を全うしたらしいけど、私は違う

霊力は人よりは多いけど自分で上手くコントロール出来ないから、常に霊力を振りまいてる感じ







「お前、しに…『さぁ神琴ちゃん帰ろうか』
遮んなっ！！俺は真面目に言ってるんだ！！」





教室がシーンとなった
私たち3人だけじゃない、他の人もまだ残ってる
それなのにこんな重い話はまずかった気がする









『…ちょっと外に行こう』





有無を言わせずに2人を校庭の隅に引っ張って行った





『さっきの話、私も知ってる
でも、私は“家族を守る”そのためなら自分の命なんて惜しくない
これを聞いたらみんな悲しむと思うけど、みんなと生活出来なくなるなら、私は自分の命を好きに使いたい』






誰かにこんな話をするのは初めて
少し声が震えたけど、思っていることはいえた
あとは佐藤くんがなんて言うかですね





「俺は、それで母さんが死んだ
その本丸を俺が引き継いたんだ

だから、お前にはそうなって欲しくない！」






初対面の人なのに、お互いによく言い合えるよね
今更ながらそんなことに感心した






「私は、自分の命も、刀剣男士たちも一緒に長く入れる方法を考えたい」





沈黙を破ったのは鈴木さんだった







『そうだね、一番はそれだよね』

「言いすぎて、悪かったな」







今日は一番いい日かもしれない
友達ってこんなに暖かくて、心地のいいものなんだね

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