【刀剣乱舞】私のおばあちゃんの家が驚きなのですが…

鶴が三十三人 ページ33

『どうして、鶴じいが謝るのよ』







私は鶴丸の頭を優しく撫でた
彼はすぐに助けてくれた、謝るならこちらのほうだ







『私、どのくらい寝てた？』




「今日で、2日だ」








そっか、私2日も意識なかったんだ
だからこんなに焦っているんだね

それは本当に怖い思いをさせてしまったなと反省した









「…なぁ、A」





さっきとは違って、声が少しだけいつもに戻ったようだ




「“国永”って、呼んでくれ」







『えっと、急にどうしたの？』









急に言われた、名前の呼び方を変えてくれって
小さい頃から読んでるから、なかなか抜けないと思うけど

“頼む”って目が言ってるような気がした






『国、永ね、分かった
これからはそう呼ぶようにするね』







そう言うと、後ろから優しく抱きしめられた
ごめんね、頼りない審神者で
申し訳なさと、自分の無力を痛感してすごく悔しい







「今はゆっくり休め、そしてから帰ろうな」






前みたいに鶴丸が一緒に横になってくれた
前と違うのは少し抱きしめられているってことかな







すごく暖かい




私は、ゆっくりと眠りに落ちた









＿＿＿＿









寝た、はずだよね？
周りが真っ白で、鶴丸が隣にいない…

うん、夢だ





「A！早くおいで！」

「あなた、Aはまだ3歳よ？」








あれ、お父さんとお母さんがいる…
って！？私3歳っ！？
お父さんの視線を辿ると、まだ足元がおぼつかない私が歩いていた




『おとしゃん！』





そう言いながら走りだし、案の定転んでしまった

しかも顔面からダイブ
めっちゃ痛そう、ていうかこの傷なら今も私の額にある

この時に負った怪我だったんだ





『う、うう〜っ！！
うえぇぇぇーーんっ！！』





やっぱり泣いたか、小さい頃はこんな大声で泣いてたのね、恥ずかしいです




「おいおい！どうしたんだっ！？」





あれは、鶴丸だ
じゃあここはおばあちゃんの家なんだ




「あ、鶴さん
いや、俺が早くおいでって急かしたら転んでしまってな」



「なぁに！大丈夫さっ！
A、痛くて泣くのは涙がもったいないぞ？笑いながら泣くんだ！」




鶴丸がそう言うと、私は泣き止んだ
痛みをこらえ、鶴丸の言葉に頷いてる

やっぱり、鶴丸が私の中で大きいんだね




「お！えらいぞ！」





「っ！！鶴さん！手当しないと！！」

「ああっ！すまんすまん！！」




お母さんに指摘され、鶴丸は慌てて私の手当に入った

鶴が三十四人→←鶴が三十二人

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す