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鶴が三十二人 ページ32

____ピッ、ピッ









聞きなれた機会の音が聞こえる






私は今起きているのだろうか、それとも死んだのだろうか

って、死んだらこうやって考え事できるのかな









「だ……こ……!」



「…さ……ら」









誰かの話し声が聞こえる
思いまぶたを頑張って押し上げると、見慣れた白い天井が見えた









「Aっ!!」








呼ばれた方に少し首を傾けると、目に涙を溜めた綺麗な白い鶴がいた






『鶴…じぃ…』







良かった、そばにいてくれて
天井を見つめて寂しいって思いが胸に広がったけど、鶴丸の顔を見たら自然と笑顔になれた









「あなたが審神者、藤村Aさんですね」









鶴丸の隣に初めて見る女性がいた
その人は黒いスーツを身につけていた
見た印象は若くて綺麗な人








「私は政府管轄、刀剣管理課の刀澤と言います
あなたの本丸の担当者です
挨拶が遅れてしまい、申し訳ありませんでした」







綺麗な角度でお辞儀をされた
私も起き上がろうとすると、鶴丸に押し返された







「事情はこちらの鶴丸国永から聞いています
あなたの病気については、政府管轄の病院に通っていただきます」







待って、話が追いつけない
なんで鶴丸が見えてるの?それに担当って何?







「待ってくれ、Aが混乱してる
もう少し分かるように説明頼めるか?」









鶴丸は私の心を代弁してくれた
やっぱり起き上がって話を聞きたいと思い、ゆっくりと体を起こす
酸素マスクとか点滴が取れないように注意しないとね


ベッドに直接座るのは大変だろうって、私の後ろに鶴丸が胡座をして、そのうえに私が座る形になった


めっちゃ恥ずかしいです









「実は、今現在、政府もいろんな問題を抱えてまして、説明するのが遅くなりました
まず、本丸の主として、政府…私と連絡を取ってもらいます
そして、あなたの本丸の面倒は基本的には私が見ます。

ということです
御不明な点があれば、いつでも相談に乗ります」








“あ、こちら名刺です”と渡された紙には“刀澤姫華”と書いてあった可愛らしい名前







『ご丁寧に、ありがとう、ございます』






息も絶え絶えに言うと、刀澤さんは微笑を浮かべ、会釈をして病室を出ていった









「…すまなかった」







親に叱られた子どものように、か細い声が後ろから聞こえた








私の首の後ろの方に鶴丸は額を合わせてきた

鶴が三十三人→←鶴が三十一人 side鶴丸



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夷空斗(プロフ) - まつさん» 本当ですか!?私はよく口調が迷子になります…お互いに頑張りましょう! (2018年9月2日 0時) (レス) id: 607aafe4eb (このIDを非表示/違反報告)
まつ(プロフ) - 夷空斗さん» 全然大丈夫ですよ!私も刀剣乱舞の小説書いてるけど全然駄目ですからw (2018年9月2日 0時) (レス) id: aa6f182c0d (このIDを非表示/違反報告)
夷空斗(プロフ) - まつさん» コメントありがとうございます!上手く鶴丸を表現できてるかいつもドキドキしながら更新させてもらってます(笑)応援ありがとうございます!頑張りますっ! (2018年9月2日 0時) (レス) id: 607aafe4eb (このIDを非表示/違反報告)
まつ(プロフ) - ところどころ感じる鶴丸の愛に和ませて頂いています!高評価をしたいのに一回しかできないのが悔しい限りです!これからも頑張ってください!応援してます! (2018年9月1日 22時) (レス) id: aa6f182c0d (このIDを非表示/違反報告)
夷空斗(プロフ) - 紗衣さん» コメントありがとうございます!楽しんでいただけるように頑張ります! (2018年8月27日 23時) (レス) id: 607aafe4eb (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:夷空斗 | 作成日時:2018年8月22日 16時

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