【刀剣乱舞】私のおばあちゃんの家が驚きなのですが…

鶴が十八人 ページ18

『んぅ、ん〜〜』






あー、起きたくない

学校に行きたくない

叔母さんたちに会いたくない



そんな思いを抱きながら布団の中で伸びた




すると、腕を伸ばした時なにか柔らかいものを殴った








「いでっ！」



誰の声だろうと思いながら、もう1度伸びようとお腹をそらそうとしたら肋に激痛が走った







思わず膝を折り、体を丸めたら、今度は何かを蹴ってしまった









「Aっ！朝からなんの恨みがあるんだっ！？」







この声は…






あ、そうだった
昨日からおばあちゃんの家に帰ってきたんだった

そして、隣で鶴丸が寝てくれてたんだ
安心しすぎたとはいえ、忘れてたのは申し訳ないな







『お、おはよう、鶴じい
いろいろごめんね…』







痛みをこらえて鶴丸に謝った

ちょっと息をするのが大変だけど、鶴丸と話せるなら我慢できた







「ああ！すまん！
負傷しているんだったな！
朝餉を食べたら、急いで病院に行こう！」







鶴丸は飛び起きて、バタバタと部屋を出ていった
それと入れ替わりで、空色の青年が部屋に来た









「おはようございます
体のお加減はいかがですか？」





粟田口の長兄で、粟田口吉光の作った唯一の太刀
すごく優しくて、私から見ても兄のような存在だった





『おはよう、一期一振
朝から様子を見に来てくれたの？』






「昨夜、顔色が悪かったからね
昔みたいに呼んでくれないのかな？」









一期から見ても私は妹みたいな感じだったらしく、敬語は使わなかったし、私もほかの藤四郎達みたいに呼んでいた







『分かったよ、いち兄』






そう呼ぶと、満足したように笑ってくれた






「今日は朝餉をとったら、鶴丸殿と医者に行くんだろう？早く準備するんだよ」








…兄と言うより母親か、と心の中で突っ込むと、一期は粟田口の部屋に向かったのか、歩いていった








私はゆっくりと持ってきた私服に着替えてから、中庭に出た







墓石の前にしゃがみ、手を合わせ目を閉じる






(挨拶が遅くなってごめんね。改めて、昨日からここでお世話になることになりました。また家族と暮らせて嬉しいです。

そして、新たな“審神者”として、大切なこの本丸と家族たちを守っていきたいです。

頼りない家主かも知れませんが、お父さん、お母さん、おばあちゃん、どうか私たちを見守っていてください)

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