【刀剣乱舞】私のおばあちゃんの家が驚きなのですが…

鶴が十三人 ページ13

『し、死ぬかと思った…っ！！』








まさか馬が空を走るとは思いもしなかった

鶴丸が後ろから抱きしめててくれなかったらきっと落馬してた








さっきバットで殴られた痛みなんて微塵も感じないくらい驚きだった









馬小屋から母屋に向かってる途中、少し緊張してきたのか心臓がバクバクしてる







玄関の正面に立つと、勢いよく戸が開いた








思わず驚いて後ろに下がってしまい、鶴丸にぶつかった

振り向くと、頭をポンポンしてくれた








「今戻ったぜ！」





鶴丸が家の中の人に言うと、何人か走ってくる音がした







戸をあけた人物が一番最初に声を発した






「よう帰ってきたなぁ！お嬢っ！！」




『む、むっちゃん、ただいま…！』









とまどいながらも笑顔で言うことが出来た

後ろから、さっきの足跡の主たちが顔を出した








「陸奥守さんばかりずるいですよ！！」

「よく帰ってきた、お嬢」







この2人はとても仲がいいというイメージがあった


最初は名前がどちらか分からなかったけど、今ならちゃんと分かる








『鯰尾藤四郎に、骨喰藤四郎だよね？』







私が聞くと、二人は笑顔で頷いた間違えてなくてよかった






「さぁさぁお嬢っ！入ってくださいっ！！」





鯰尾に手を引っ張られ、広間に連れていかれる

懐かしいな、優しい木の匂いがする廊下







自然と頬が緩むのが自分でもわかる






「ほら、お嬢！襖を開けてください！」





笑顔で鯰尾に言われ、私は襖に手をかけゆっくりと開けた






広間では懐かしい顔ぶれが私を迎えてくれた
みんなから“おかえり”という言葉が飛んでくる






やっと、帰ってきたんだって実感が湧いてきた









「みんな…ただいまっ！！」





ちゃんと笑うことが出来てるだろうか？
目を瞑れば頬に熱い何かが流れてくる感じがする





突然、私の頬は誰かの手に包まれ、涙を拭われた







驚いて目を開くと、優しい笑顔を浮かべた鶴丸が目の前にいた








「おかえり、A」







一番嬉しかったかもしれない



涙が止まらなくなった





「国永、お嬢を泣かせるな」


「そうだぜ鶴さん！！」






低いこえと、対照的な明るい声が耳に入った







『久しぶりだね、大倶利伽羅と太鼓鐘貞宗』







名前を呼ぶと、二人とも笑ってくれた







「ほら、おいで！」









鶴丸に手を引かれ、私は上座の方に連れて行かれた

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