審神者始めました (ページ42)

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その42 ページ42

「つまり、近侍を経験した2振りと共に、政府に異議申し立てをしてこようと思います！」

そんな事したら、2振り折られるかもしれない

その恐怖が沸かしの頭をよぎった

『ダメだよっ！
危険すぎる！』

私が必死に訴えても、2振りと一匹は顔を変えない

『なんで、私のためにそんなに…』

思わず呟いた言葉に、いち早く山姥切が反応した

「A、あんたは俺たち刀のために自分の身を犠牲にしてまで守ってくれた
ならば、俺達もあんたを助けるためなら、何でもしたい
そう思うのは必然だと思う」

私がみんなを大切に思っていたように、みんなも私を大切に思ってくれていたんだ

『…分かった
でもお願い、無茶はしないで
ちゃんと折れないで帰ってきて』

二人の手を握って、私は顔を上げた

二人は笑顔で頷いてくれた

ここを出るのは明日の朝ということで、私は早々と部屋に戻らせてもらった

お守りを2つ、作りたかったから

あ、こんのすけの分もか(笑)

＿＿＿＿

なんとか二つ造り上げた

霊力も多少籠っていると思う

気づけば夜が開けていた

急いで私は門に向かう

「やっと来たね、A」

光忠にタックル気味に抱きついた

「うっ、熱烈な挨拶だねぇ」

頭を撫でながら受け止めてくれた

『これ！2人のお守り！
そしてこっちはこんのすけの！』

そう言って差し出したお守りを受け取り、嬉しそうに笑ってくれた

「ありがとう、ちゃんと帰ってくるよ」

「ああ、安心して待っていろ」

「それでは行きますよ！」

こんのすけが鈴を鳴らして、二人と1匹は消えた

『お願い、無事に帰ってきて…！』

「大丈夫だ
光坊も山姥切も、強いからな」

「主の顔色の方が悪いって、みっちゃんに怒られそうだぜ？」

太鼓鐘にそう言われて、私は自分の頬をおさえた

「貞が言っているのは目のクマのことだ」

伽羅にまで言われるとはよっぽどなんだな、私

『わかった！
部屋に戻ってゆっくり寝るから！』

そう言って私は部屋に帰った

布団に横になると、すぐに眠りについた

そういえば、何も夢を見なかったな