審神者始めました (ページ38)

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その38 ページ38

『光忠、入るよ？』

「ああ！構わないよ！」

三日月のことを考えながら歩いていたら、伊達組の部屋にすぐついてしまった

襖を開けると、3人座って何かを話していたみたい

『あ、私出直してこようか？』

「いや、大丈夫だよ
Aもおいで、今日はずんだ餅を作ったんだ」

「みっちゃんのずんだ、美味いぜ！
な！伽羅！」

「…ああ、悪くない」

そこまで勧められて断るのも申し訳ないから襖を閉めて、伽羅の隣に座ろうとした

「わあぁぁぁっっ！！！！」

『きゃぁぁぁっ！！』

後ろから急に肩を掴まれて、すごくビビった

なんの心霊現象！？

それとも嫌がらせっ！？

「あっはははは！驚いたか？

…！！ああっ、すまん！！そんなに驚いたのか！？」

生理現象というやつだろう、涙が出てきた

「鶴さん、Aをいじめちゃダメだよ？」

「いや、あのな？光坊
こんなに驚くとは思わなかった

これこそ驚きだっ！」

なんて明るく言ってる鶴丸を軽く睨んだ

そして伽羅の隣に座った

「…大丈夫か？」

伽羅の言葉にも無言で頷いた

初めて見た時は、すごく儚くて、消えてしまいそうなくらい綺麗な人だって思ったのに

儚いなんてとんでもない

いたずら好きで、驚かしてくるし、大人とは思えない

『で、何の話してたの？』

もう鶴丸なんてスルーしてやる

そんな気持ちを込めて三人に聞いた

「あのな、主が脱走してきたのはいいけど、その後の身の安全が怪しくね？みたいな？」

太鼓鐘に言われて気がついた

そうだよ、私いま結構危ないんだったよ

「それで、もしお政府の人が来たらどうするかって言うのを話しててねぇ」

「そんな所にあんたが来たって事だ」

つまり、皆は私の身を案じてくれていたという事ね

「んで、俺からの提案なんだが
こんのすけや俺達を証人にして、主の安全を訴えてくればいいんじゃないか？」

鶴丸、あなた意外に考えれるのね

とか失礼なことを思いながら、鶴丸を見つめた

「確かに、鶴さんのその案だと安全性は高いよね」

「だが、信憑性に欠けると言われるだろ」

「んぁぁぁ！誰か良い案ねぇかなぁ！」

みんなで悩んでいると、襖の向こうから声が聞こえた

「いい案ならあるよ」