審神者始めました (ページ12)

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その12 ページ12

「ま！AはAのペースでいいと思うよ！」

お姉ちゃんはそう言って私の頭を撫でてくれた

「さてー、私はそろそろ帰ろうかな」

そう言ってお姉ちゃんは立った

『あ！見送るよ！』

私も後を追って立ち上がった

廊下を歩いている時に、急にこんのすけが走ってきた

「主さま！
！！煌羅さまもご一緒でしたか！」

急いできたのか息が上がってる

『どうしたの？こんのすけ』

「政府からの文をあずかってまいりました！」

鈴を鳴らして二人分の手紙を出してくれた

書いてあった内容が

“時間修正主義者と同じ働きをする審神者と遭遇して、潰された本丸が出てしまった。見つけ次第、審神者及び刀剣男士を連行せよ。”

『さっきお姉ちゃんが言ってたことじゃない！
なんでお姉ちゃん知ってたの？』

「私は審神者歴5年のベテランよ？
噂なんてすぐに耳に入るわ」

ドヤ顔で言われたのが腹立つけど、まぁそれは置いておこう

広間を出てから門へ向かう途中、山姥切はずっと警戒した顔だった

会ったことあるはずなんだけどな？

「それじゃあ、A
また後でね」

『お姉ちゃんも体に気をつけてね』

普通に帰っていった

そう言えば、お姉ちゃん何しに来たの？

ただ話に来ただけ？

お姉ちゃん…まさかね

「A、お前の姉から変な気配がした」

不意に山姥切が口を開いたから驚いた

ずっと着いてきてたんだもんね

『変な気配？お姉ちゃんから？』

私は気付きたくなかった

お姉ちゃんが、変なことしてるんじゃないかって不安でたまらない

『私！ちょっと一人で散歩してくる！』

頭を整理したくて、走り出した

本丸をでて、裏山を上り、海に出る

私の実家も海が見えるところにあった

お姉ちゃんは、頭が良くて、優しくて、ちょっとシスコンだけど頼りになる

皆の役に立ちたいって審神者になって、今だとすごく有名な審神者

歴史が大好きで、武士の生きざまを自分のように考えて、悔しがったりしてたな

だからこそ考えたくなかった

お姉ちゃんが、多分、歴史修正主義と同じような事をしようとしてるって

『お姉ちゃんの、バカァ』

私の目から涙が溢れた

どうすればいいんだろう

考えるんだ

お姉ちゃんを救う方法を