93本目 ページ43
襖の外には長谷部を初めとし、まだ顔を見れてない刀たちがいた
「どれ、この父が顔を見に来たぞ」
小烏丸がそう言って私の頭を撫でてくれた
「いたいのをがまんできてるあるじはいいこなのだぞ！もうむりをしなくていいのだぞ！」
「つかれたらやすむこともひつようなのだぞ」
「そうそう、主は少し気を休めるといい」
謙信、小豆、大般若
長船派のみんなの優しさが伝わる
ダメだ、私こういうのに弱い
少し目が潤んできてしまった
「主様、この本丸の皆さんはこんなにもあなたのことを思ってくれてるんです
あなたの考えは大切ですが、今はそんな状況では無いんですっ！」
こんのすけの大きな瞳から涙が零れた
それに釣られるように私も涙が流れた
「こんなに傷ついて、皆さんが黙ってられるわけないじゃないですか！！」
分かってる、こんなにも私を思ってくれてる
直接ここの審神者になったわけじゃないのに、いつも暖かい目で見守ってくれていた
でも…
『…私にはみんながいてくれるけど、あの審神者には誰がいるの？』
私がそうつぶやくと、みんな黙った
全てを許すことは出来ないけど、あの人は私より年下だと思う
そのくらい思考が幼い
『お願いみんな、半日でいいから私に時間をください
それで解決できなかったらみんなの判断に任せます』
布団の上に正座し、床に頭をつけてみんなにお願いした
正直、右目が取れそうなくらい痛いし、厚を刺してしまったお腹も痛い
「…分かった、もうわかったから頭を上げてくれ」
そう言いながら私の肩を優しくつかみ、上体を起こされた
ボヤけた視界の先には同じく涙で瞳が潤んでいる国広が私を見つめていた
「俺が、みんなにそう言い聞かせよう
元主の初期刀であり、元近侍だが、皆にあんたの思いを伝え、時間を作ってみせる」
「って言ってるけど、殆ど主導権握ってるのって山姥切だよね？」
安定のツッコミにみんなが笑って頷いた
「仕方ありませんね
江雪兄様、お小夜、僕達も動きましょう」
宗三はそう言って部屋から退席した
「ほら、俺たちも行こうか
山姥切国広、主を慰めてくれよ？」
大般若はそう言い残し、長船派を連れて退席した
「んじゃ、俺たちも一旦出ようか」
「加州、少し話がある」
そう言って清光も長谷部は残ってる人を連れていなくなった
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夷空斗(プロフ) - リディア94さん» コメントありがとうございます！更新頑張りたいと思います！ (2019年4月10日 13時) (
レス) id: f72fb144b6 (このIDを非表示/違反報告)
リディア94(プロフ) - ものすごく泣けました。どうかみんなが幸せになれますように…！続きとても気になります！更新待ってます！！ (2019年4月10日 2時) (レス) id: 4cfe601cb3 (このIDを非表示/違反報告)
凛華 - 分かりました。楽しみにお待ちしてます。更新頑張って下さい (2019年4月4日 7時) (レス) id: 4a53d6b9ac (このIDを非表示/違反報告)
夷空斗(プロフ) - 凛華さん» リクエストを受けるのが初めてなので未定です。 (2019年4月4日 1時) (レス) id: f72fb144b6 (このIDを非表示/違反報告)
凛華 - いつ頃に出来る予定ですか？ (2019年4月3日 15時) (レス) id: e22aed4daf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夷空斗 | 作成日時：2019年3月31日 23時
