87本目（山姥切国広） ページ37
「今からみんなでどう動くか軍議しようとしてたんだ
それで兄弟を呼びに来たんだけど＿＿＿！？」
兄弟は言葉を詰まらせ、俺の方をマジマジと見つめる
いや、兄弟だけではない
和泉守も、加州も、大和守も俺をマジマジと見ている
だが俺とは目が合わない
となると俺は手を握っているAの顔を見た
するとなんとも奇妙なことが起きている
包帯をまいている右目が、右側の肌の色が黒くなりつつある
「ちょっと、どーなってんだよ…」
加州の口角が上がっているが、これは焦りから来るやつだろうな
正直俺もかなり焦っている
『う…、うぅ〜っ！！』
Aが急に顔を顰めて苦しみ出した
俺の手を握る力がありえないくらいに強い
「僕薬研呼んでくる！！」
大和守が廊下を駆け出したが、薬研が来る間どうすればいいのか分からん
顔色がどんどん悪くなっていくA
どうすればいいのか分からずに呆然と見つめていると襖が開いた
「さっきそこで大和守さんに会って話を聞いたよ、私で力になれるか分からないけどね」
「石切丸さんほどじゃないけど僕も妖を切った刀だからね、一応ついてきたよ」
最初に駆けつけてくれたのは石切丸とにっかりだった、Aが呪いを受けたと聞いたから適任というやつだろう
「どれ、見させてもらうよ」
右側にまいた包帯をとったら、驚くことに右側の額から黒い角のようなものがわずかだが生えていた
「まずい、鬼に落ちかけている…」
「僕にも見えるよ、右側から徐々に侵されてるね」
あの審神者がしかけた呪いとは、Aが鬼になる呪いということなのか？
つまり、父親と同じことの繰り返しになってしまうのか？
「どうにか、ならないのか…？」
思ってるより俺の声は弱々しかった
「山姥切さん、あなたがそんなことを言ってはいけないよ
やれるだけの事はやるんだ」
そして石切丸とにっかりは抜刀した
俺には見えない何かが見えるのかもしれない
「さぁ、切ったり切られたりしよう」
にっかりがそう言うと、Aの周りに黒いモヤが発生し、鬼の形となった
「厄落としだ！」
石切丸が室内で抜刀…
刺さらなければいいが、まぁ動き的には問題なさそうだ
『あ”あ”あ”あ”あ”っっっ！！』
にっかりの鋒が黒いモヤに届き切り払うと、Aも苦しみ出した
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夷空斗(プロフ) - リディア94さん» コメントありがとうございます！更新頑張りたいと思います！ (2019年4月10日 13時) (
レス) id: f72fb144b6 (このIDを非表示/違反報告)
リディア94(プロフ) - ものすごく泣けました。どうかみんなが幸せになれますように…！続きとても気になります！更新待ってます！！ (2019年4月10日 2時) (レス) id: 4cfe601cb3 (このIDを非表示/違反報告)
凛華 - 分かりました。楽しみにお待ちしてます。更新頑張って下さい (2019年4月4日 7時) (レス) id: 4a53d6b9ac (このIDを非表示/違反報告)
夷空斗(プロフ) - 凛華さん» リクエストを受けるのが初めてなので未定です。 (2019年4月4日 1時) (レス) id: f72fb144b6 (このIDを非表示/違反報告)
凛華 - いつ頃に出来る予定ですか？ (2019年4月3日 15時) (レス) id: e22aed4daf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夷空斗 | 作成日時：2019年3月31日 23時
