82本目 ページ32
『何、言ってるの…
刀を折る！？馬鹿なこと言わないで！！』
思わず声を荒らげてしまったけど、私の剣幕などなんとも思っていないのか審神者は笑った
「時間は2時間あげる
誰でもいいわ、一振は一振だもの
見事折ることが出来たなら、私はこの本丸から離れるわ」
そういうなり自室へ戻った
刀を折れたら本丸から離れる、なにを言っているんだあの審神者は
もはや審神者とは思えない
「＿＿＿＿様！主様っ！！」
こんのすけの呼び声にようやく我に戻ることが出来た
『な、なに？』
「山姥切さん達から帰還要請でてますよ！」
そういわれれば、国広の紋が光ってる
出陣させた時と同様に、時空に歪を作る
するとそこから桜吹雪とともに2振りの刀が戻ってきた
「山姥切国広、帰ったぞ」
「偽物くん、Aは後ろだ」
…
『国広…、おかえり…
って、長義が喋ってる？』
驚きのあまりに声が上手く出ない
すると長義が私の目の前まで歩いてきた
「久しぶりだね、と言っても会ったことあるのは1回だけだが…
改めてよろしく頼むよ」
「時間を遡行し、あちらの時代に着いた途端に本歌は元に戻ったんだ」
ため息混じりに言ってるけど、その口元は緩んでいる
「で、これはなんの集まりだ？」
国広が中庭を見渡しながら尋ねてきた
『ただみんなの顔が見たくなったから呼んだの
深い意味は無いから、気にしないで！
ほら、部屋に戻って報告お願い』
中庭に集まったみんなの顔はとても暗く沈んでいた
国広も馬鹿じゃないからこの異変に気づいているはず
＿＿＿＿
「おい、部屋を通り過ぎてる」
『あぁ！？ご、ごめん！』
中庭のみんなには解散と伝え、私は2振りの山姥切と私の部屋に戻った
「で、何があった？」
部屋に入り襖を閉めて、畳の上に座ると国広はそう問いつめてきた
何故だろう、国広がいる安心感なのか、それともなにか別の感情があるのか分からないけど、急に涙が溢れてきた
「コラ国広、Aを泣かせるんじゃない」
正面ではちょっと理不尽に長義に怒られてる国広が目に入った
『ご、ごめんね…直ぐに、止めるから…』
必死に目を擦っていると、頭になにかが乗る感じがした
「我慢しすぎだ…」
ため息混じりにそういう国広の声はとても暖かかった
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夷空斗(プロフ) - リディア94さん» コメントありがとうございます！更新頑張りたいと思います！ (2019年4月10日 13時) (
レス) id: f72fb144b6 (このIDを非表示/違反報告)
リディア94(プロフ) - ものすごく泣けました。どうかみんなが幸せになれますように…！続きとても気になります！更新待ってます！！ (2019年4月10日 2時) (レス) id: 4cfe601cb3 (このIDを非表示/違反報告)
凛華 - 分かりました。楽しみにお待ちしてます。更新頑張って下さい (2019年4月4日 7時) (レス) id: 4a53d6b9ac (このIDを非表示/違反報告)
夷空斗(プロフ) - 凛華さん» リクエストを受けるのが初めてなので未定です。 (2019年4月4日 1時) (レス) id: f72fb144b6 (このIDを非表示/違反報告)
凛華 - いつ頃に出来る予定ですか？ (2019年4月3日 15時) (レス) id: e22aed4daf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夷空斗 | 作成日時：2019年3月31日 23時
