76本目 ページ26
『殺気がだだ漏れだよ、出てきたら？』
そう言うと、柱の影から鯰尾が姿を表した
昨日とは違い、顔をあらわにしているとはいえ睨まれてるのは何故だろう
「なんで、なんで今更来たんですかっ！！
Aさんだったらもっと早く異変に気づけたはずですよね！？」
そう言いながら怒りなのか悲しさなのか、鯰尾は涙を流した
言葉自体は棘があるけど、冷静になれば私を信じてくれていたってことがよく分かる
だからこそ、すごく申し訳ないと感じる
『ごめん、ごめんね、鯰尾…』
「謝るのは俺たちだろ？鯰尾兄さん」
粟田口の部屋から出てきたのは薬研と骨喰だった
昨日あった時とは雰囲気が全然違う
「兄弟、薬研の言う通りだ
Aすまない、お前に本体を向けてしまった、傷つけてしまった…」
そう素直に頭を下げてくれた、私は改めておじいちゃんを尊敬する
こんな真っ直ぐにみんなを育てたことを
『私こそ、同じ人間なのに…
ごめんなさい』
「まぁこんな所で立ち話もなんだ、部屋に入ってくれや」
薬研はそう言うと、さっきでてきた部屋に戻った
骨喰、鯰尾続いて部屋に入る
一瞬ためらったけど、私も3人の後に続いて部屋に入った
＿＿＿＿
「久しいですな、A殿」
部屋に入ると、やつれた顔の一期一振が正座をして待っていた
気になることは手枷が付けられていること
おそらく鶴丸の足枷と同じようなものだろう
「何やら弟達が無礼を働いたようで、代わりに謝罪させて下さい」
『何言ってるの、あなた達が謝る必要は無いでしょ』
そう言うと私は部屋を見渡し、鳴狐、骨喰、鯰尾、薬研以外の姿がないことを確認した
やっぱり人の姿を取られたのか…
『一期、弟達の本体の居場所分かる？』
「申し訳ないですが、私はわかりませんな…」
ですよね、知ってたら一期自ら大暴れしそうだもんね
さてどうしたものかな
とりあえず短刀達を元に戻したい、その一心でなにか探す方法を考えてると願ってもない申し出がきた
「…A、俺と弟達を探してくれないか？」
薬研の真剣な表情を数秒見つめた後、私は頷いた
『分かった、今は薬研を頼るしかなさそうね』
「私も動ければよかったのですが、生憎この手枷のせいで部屋から出られないのです」
本当に今の審神者は何をしてるんだって怒りがこみあげてくるわ
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夷空斗(プロフ) - リディア94さん» コメントありがとうございます！更新頑張りたいと思います！ (2019年4月10日 13時) (
レス) id: f72fb144b6 (このIDを非表示/違反報告)
リディア94(プロフ) - ものすごく泣けました。どうかみんなが幸せになれますように…！続きとても気になります！更新待ってます！！ (2019年4月10日 2時) (レス) id: 4cfe601cb3 (このIDを非表示/違反報告)
凛華 - 分かりました。楽しみにお待ちしてます。更新頑張って下さい (2019年4月4日 7時) (レス) id: 4a53d6b9ac (このIDを非表示/違反報告)
夷空斗(プロフ) - 凛華さん» リクエストを受けるのが初めてなので未定です。 (2019年4月4日 1時) (レス) id: f72fb144b6 (このIDを非表示/違反報告)
凛華 - いつ頃に出来る予定ですか？ (2019年4月3日 15時) (レス) id: e22aed4daf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夷空斗 | 作成日時：2019年3月31日 23時
