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「んっ…」


朝日が登り
太陽の明かりで目が冷めた
妙に目覚めの良い朝


ふと、膝の上に
重みを感じた


そこには
目を閉じて眠る
ペルシャ


「コウタ…?」


何かが違う
布一枚を挟んで
感じるものに
違和感を覚えた


「コウタ!!」


ケ「んー…?
朝からどうしたの?」


「ケ…イっ…コウタが」


ケ「…コウタ」


そう
膝の上に感じた重み
その重みは
冷たかった


ケイはコウタを抱き上げる
ペルシャへと姿を変えた


私の声に反応し
ヒカルも
ダイキも
ユウヤも
起き出した


「ケイ…
コウタをどうするの」


ケ「…」


ダ「コウタ…?」


ヒ「コウタが
どうしたんだよ!?」


ユ「ケイ、教えて」


ケ「…コウタが…死んだ」


ヒ「はっ!?」


突然のコウタの死


昨日、コウタは
みんなは勘付いてるって
そう言ってた
それでもやっぱり
突然訪れたそれは
あまりにも衝撃的過ぎた


みんなの
悲しみや怒りの声
ぼーっと聞いている
フリをした


でも、
私は口を開いた


「昨日、コウタが
話してくれた」


ダ「コウタが…何を…?」


「俺はもうすぐ寿命だって
死ぬのは怖いけど
最期までみんながいてくれるって」


ユ「コウタ…」


「まだ出会ったばかりなのに
コウタの過去聞いたばかりなのに
支えてあげようって思ったのに」


ヒ「俺達だって…
確かに寿命が迫っているのも
そろそろなのも分かってた
なのに…
なんでっ最期くらいっ…」


ユ「ヒカル…」


「ケイ…?」


ケイは
さっきいた場所から
一ミリも動かずに
コウタを両腕で
しっかりと抱き抱え
感情を全て捨てたかのように
その場に立っていた


「ケイ?どうしたの?」


ダ「ケイ
コウタを埋めよう」


ケ「ダメだ…」


「なんで」


ケ「俺が責任持って埋葬する
だから、お前らは心配するな」


ヒ「俺達だって!
最後くらいちゃんと
お別れ言いたい」


ケ「ダメなものはダメだ」


そう言うケイの瞳には
生気が無かった


だから、
誰も何も言い返せなかった

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作者名:瑠璃 | 作成日時:2018年8月15日 12時

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