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コ「俺の悩みはね
簡単に言うと"不倫"」
「不倫…」
コ「人聞き悪いよな
でも、俺はしてないんだよ
不倫をされた側の人間
俺、こう見えて
子会社の社長やってたんだぞ
それで奥さんもいた
そして、その奥さんが
不倫してたんだ
食事に誘っても断られたり
急用でいきなり出掛けたり
流石に疑問に思って
聞いてみたんだよ
宏「なあ、最近
夕食一緒に食べてれないな」
奥「そうね」
宏「明日の夜
新しくできたレストランに
行ってみない？」
奥「ごめんなさい…
明日は外せない用事があって」
宏「最近そればっかじゃないか
何かと用事用事って断って！
何か隠してるんじゃないのか？」
奥「いえ、何も」
この時はまだ気づいてなかった
ある日、
俺が会食を終えて
たまにはと思い
珍しく歩いて帰っていたら
家の近くの物陰から
聞き慣れた声が聞こえたんだ
？「そろそろ
行かなくていいの？」
奥「大丈夫よ
あの人今夜は遅くなるって」
？「そっか
ならもう少しいようか」
足音をたてないように
近づいて見てみると
俺の奥さんと
知らない男が話してたんだ
宏「おい、何してる」
奥「えっ貴方！？」
？「あっじゃあ
僕はここで失礼しま」
宏「まて！」
俺はそいつを引き止め
家に上げて
3人で話し合ったんだ
話を聞くと
2人は一線を超えていた
立派な不倫だ
犯罪だよ
それに、俺は社長
不倫だなんて世間にバレるわけには
いかなかった
でも、
不倫がバレた腹いせに
男に告げ口されたんだ
それで俺は社長辞任
奥さんは俺を置いて出ていった
当時俺は27歳
まだまだ若かった
だから今更何をどうしたらいいか
分からなかった
それで行き着いたのが
ここって訳」
まず、コウタが社長だったなんて
確かに面影はあるかもしれない
不倫だなんて
私からしたら遠い世界
イメージも特に浮かばない
それでも、
コウタがどれだけ辛かったのか
それだけは伝わった
だって
いつものコウタの笑顔がない
精力の無いコウタ
「コウタ
話してくれてありがとう
私には不倫なんて分からない
でも、コウタは笑った顔が
一番輝いて綺麗だと思うよ」
コ「ははっ…
そうだよな、ありがと」
嫌なことを思い出させちゃった
4年も前の話を
今は一人にさせてあげた方が
いいと思い
私はそっと外に出た
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作者名：瑠璃 | 作成日時：2018年8月15日 12時
