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堂々と構える長野県警の建物。
『長野県警に陣平さん以外に知ってる人いないし、入れないや...。』
陣平さんは仕事だからわざわざここまで来て知り合いかどうか確認...なんて出来ないだろう。
仕事が終わるまで待っているのも寒くて耐えられないので、カフェでゆっくりしようかと悩んでいた頃。
見知った顔が現れた。
「あれ、Aさん?」
『光さん!?』
最後に会ったのはいつだろうか。
相変わらず顎髭と雰囲気がマッチしてかっこいい。
「どうしたの?こんな所で。」
『実は...ある人に会いに来たんですけど、長野県警に知り合いがいなくて入れないんです。正面突破もなんとなく公務執行妨害で捕まりそうで...。』
そう言うと、光さんはふふっ、と笑った。
「何だ、そんなことか。僕が何とかしておくから、君は中に入って。」
『え?でも...』
「いいんだ。」
『そうですか...?ありがとうございます!』
「ゼロ、頼みがあるんだけど...。」
「急になんだ?電話なんかしてきて。」
「AAさん、知ってる?」
「あぁ、よくポアロに来てる人だが...。」
「...長野県警の出入りを自由にして欲しいんだけど...。」
「できるわけないだろう。」
「公安だろ?」
「公安だったらなんでも出来ると思うなよ。あとお前も公安だろう。」
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作者名:hjnPRvuDEVdasep | 作成日時:2022年10月17日 22時