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その日は平穏だった。
ただ、少し体調が悪くて病院へ行った。
『風邪かな...。』
「最近寒くなってるし、季節の変わり目だからしょうがないと思うけどねえ。」
本当は杯戸中央病院へと向かう予定だったのだが、あいにく休診日ということで米花中央病院へ来た。
『うわあ...人めっちゃいる...。』
「予約してから来ればよかったね。」
困ったわあ...と呟きながら、母は受付へと向かった。
待合椅子に座って待つ。
『そういえば最近陣平さんと連絡取れてないんだよな...萩原さんとも。』
二人とも同じ時期に連絡が取れなくなった。
『大丈夫かな。』
まあ大丈夫だろうけど。
待合椅子に座って30分ほどだった頃だろうか。
診察室に呼ばれ、診察を受けた。
「あー、完全に風邪ですね。」
『やっぱり...。』
「1週間分のお薬渡しておきますので、朝昼夜で飲んでください。」
「わかりました。」
「お大事に〜。」
待たされる時間は多いのに診察される時間は少ない。
ここが病院のよく分からないところだ。
仕方ないけれど。
病院を出て、自宅へと向かう...はずだった。
「松田くん!」
その声を聞くまでは。
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作者名:hjnPRvuDEVdasep | 作成日時:2022年10月13日 19時