14.君が好き、君が大好きです ページ14
お兄ちゃん、と叫びたかった。前見たときよりも前髪が短くなっていた。身長も伸びたけど、あの優しい笑顔を浮かべていた顔つきだけは変わらない。
でも、いまのわたしに、「お兄ちゃん」に声をかける権利なんて、ない。
「Aっ！？」
彼の口から、わたしの名前が紡ぎ出された。その響きは久しぶりで、ぐっと目頭が熱くなる。ダメなんだ、私は違う。わたしは、「赤司」じゃないの。
……レイは、私を求めてる。自意識過剰かもしれないけど、確かにそう思う。この化物も、レイが差し向けたものだとしたら？
私しか、こいつをどうにかできないってこと。
急に減速した私の手を、大輝さんが掴む。それを振り払うと、彼の目が大きく見開かれた。
「A、何してんだよ！！止まるな！」
「Aちゃん！？」
振り返り、ぐっと表情を歪める。笑顔を作ろうとしたのに、こんな引きつった顔じゃ意味なんてないな。
ズルズルとこっちに向かってくる化物に向かい合い、ナイフを手に持った。
怖い、怖い、助けて、助けないで、助けて。
ぐるぐると視界が回る。恐怖に頭がおかしくなりそうだ。
「A！！」
お兄ちゃんが名前を呼ぶ。ごめんなさい、たくさん話したいことがあるの。でも話せない。貴方は生きて。
化物の方へ一歩足を踏み出した途端、足場がふっと消えた気がして、浮遊感が体を包んだ。
気持ちの悪いそれに抗わずに目を閉じれば、がっと抱えられる感覚。
「大丈夫か」
「烏間先生……！？どうして」
「お前は俺の生徒だ。俺には、お前を守る義務がある」
「このおかしい世界から、全員で帰るんだ」
「ッ、はい！！」
そして二人は、闇に吸い込まれるように消えていった。
15.ふるべ、ゆらゆらとふるべ→←13.貴方に愛されるために生まれてきたのよ
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水戸(プロフ) - mmさん» ご意見ありがとうございます。続編を作る上での参考にさせて戴きたいので、お手数ですがどの辺りが分かりにくいのか教えて戴けると幸いです。 (2015年7月4日 0時) (
レス) id: 6cc41e8e07 (このIDを非表示/違反報告)
mm - 話の内容が分かりづらくて、消化不足です。もう少し分かりやすく書いてもらえると嬉しいです。 (2015年7月3日 19時) (レス) id: 7a37a5dac9 (このIDを非表示/違反報告)
ゆう(プロフ) - 待ってます！続編楽しみにしてます！ (2015年6月19日 14時) (レス) id: 0d203ae5c7 (このIDを非表示/違反報告)
和凛/渚とカルマ嫁 - 初めまして、続き頑張って下さい。ホラー苦手ですが、黒バスと暗殺教室コラボなっているので。 (2015年6月5日 21時) (レス) id: 56b9cb16b3 (このIDを非表示/違反報告)
さくら(プロフ) - 初めましてさくらです！黒バスと暗殺教室のコラボしかもホラー！！すごくいいです！更新楽しみにしています！頑張って下さい！！ (2015年2月11日 15時) (レス) id: 6d4cdbec17 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：水戸 | 作成日時：2014年3月20日 15時
