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ar side
分かりやすく落ち込んでる慧。
ドラマ撮影終わりにマネージャーに送ってもらってる車内は静かすぎて、びびる。
誕生日は当日に全員でお祝いするのがグループの暗黙のルール。
それが分かってるから、ちょっと前から高木は、そわそわ心配してた。「誕生日は舞台だから・・・慧くん、どするつもりかなぁ」って。
いつもなら、誰かの誕生日が近付くと誕生日パーティーの誘いをはじめるのに、今回はそんな素振りがなかったから、どうしたのかと思ってたけど。
有「俺は参加だからな」
伊「・・・ありがとう。みんなはどうかなぁ。予定、もう入れてるかなぁ。しかも、高木は舞台だから・・・」
たぶん、ってかみんな予定は空いてるから。
慧からの誘い待ちだから。
高木も。
有「高木に聞いてみたら?ごめんなさいは言わないで」
伊「・・・うん」
スマホを出して電話をはじめた慧。
「高木?」「誕生日」「うん」なんて小さい声が聞こえて来たけど、暗くて沈んでた声が段々、大きくなって段々、明るくなって来たから、マネージャーと目を合わせて笑ってしまう。
元気いっぱいに「ばいばーい」って言って電話を切った慧の目は、キラキラしてて可愛い。
伊「高木がね、良かったー!誕生日はひとりかと思ってた!だって!舞台あるけど、早く帰って来るからだって!みんなでお祝い、嬉しいって!」
興奮しすぎて、つばが飛びまくってる慧が、また抱きついて来たから、しょーがないから助言してやる。
グループのメッセージに書き込んだら、全員に誕生日会のお知らせが出来るぞって。
もう、ほっぺにちゅーする勢いで、俺のほっぺにほっぺをくっつけて来る。
伊「大ちゃん!頭いー!大ちゃん好き!好きー!」
有「分かったから(笑)ほら、メッセージ」
伊「うん!」
俺に抱きついたまま、慧がメッセージを書き込んだ。
『高木のお誕生会、来れますか?みんなに来て欲しいです』
こいつのあざとい所。
お願いする時は、丁寧な言葉を使う。
無自覚なんだろうけど、可愛すぎるし、みんな慧からの誘いをスケジュールを開けて待ってたんだから、返事はすぐに集まった。
『行くー!』
『もちろん!』
『はーい』
『泊まりだな』
『いっぱい美味しいの作るよ』
『ありがとう』
だって。
俺の腕の中ではちゃめちゃ嬉しそうな慧をカメラで撮って、メッセージに載せたら、すぐに反応が来た。
『大ちゃん、ずるい!』
『大ちゃんから離れなさい!』
『有岡ぁ!』
ご褒美、もらわないとねー
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作者名:昨日 | 作成日時:2024年3月14日 16時