3月→4月 ページ6
in side
なんか分かんないけど、可愛いポーズを強要されてる。
撮ってるのは大ちゃん。
ドラマの撮影の合間だから、衣裳のまんま。
スマホのカメラで、撮られてる。
伊「なんで撮ってるの?」
有「いーじゃん。ほら、カメラをじーっと見て」
伊「・・・」
有「その不機嫌な感じもいーじゃん!」
朝から、隙あれば撮りまくってるし、隙がなくても気が付いたら撮られてる気がする。
有「ひー坊、可愛い!」
伊「ねぇ、大ちゃん」
有「ん?」
伊「もうすぐ、大ちゃんの誕生日だね」
有「・・・そうだけど、いーのか?」
微妙な顔した大ちゃんが、苦笑いでこっちを見てる。
いーのかって、何が?と思ってたら、大ちゃんが理由を教えてくれた。
有「俺より先に高木じゃね?」
伊「・・・あ”ーっ!」
やーばーいー
俺とした事が
俺とした事が!
忘れてたぁ!!
なんで!?
あわあわしながら、震える手でスマホを取り出して、高木に電話するけど、出なかった。
電話、出なくて良かった。
俺、最低だ。
誕生日、忘れるなんて最低だ。
がっくりうなだれてたら、大ちゃんが頭を撫でてくれた。
有「最近、グループで集まってないし、慧はドラマの撮影してるし、高木は舞台してるし。忙しかったからなー。誕生日当日も高木は舞台あるし」
伊「・・・」
なぐさめてくれるけど、誕生日を忘れるなんて自分がされたら、大ショックだ。
高木はいつも優しくしてくれるのに。
有「誕生日、忘れてた。ごめんなんて高木に言わないんだよ」
伊「なんで!?謝らないと!」
有「誕生日はまだ来てないから。わざわざ言わなくてもいい事。誕生日を過ぎてたら、ごめんって言うのもありだけど」
確かに。
大ちゃんの言う通りだ。
高木。ごめんなってのは心の中で思う事にする。
伊「大ちゃん、ありがとう」
有「なにが?」
伊「大ちゃん、大好き!」
有「ありがとうだけど、山田に殺されるから、大好きな事は、内緒にしといて」
にこにこ笑ってる大ちゃんに、むぎゅーって抱きついたら、声をあげて、笑いながら抱き締めてくれた大ちゃん。
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作者名:昨日 | 作成日時:2024年3月14日 16時