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4月→5月 ページ32

hk said

いーなぁ。

俺も次はこれをリクエストしよう。

慧が一生懸命に作ってる大ちゃんにあげる『誕生日チケット100年分』を見ながら、決めた。

前に大ちゃんにリクエストされたらしい。誕生日プレゼントに誕生日チケット。しかも100年分。

俺と薮は『クリスマスチケット』をもらったけど。

コピーなんて文明の力を使わないで、1枚1枚手書きしてる慧の姿をそっと動画で撮る。

一生懸命なつむじや手や背中や、眉間にシワが寄ってる顔が可愛い。「ひかぁ、手伝って」って言わない慧が可愛い。

伊「ひかぁ、甘いココア飲みたい」
八「ふはっちょっと休憩にする?」
伊「うん」

床に寝転がった慧は、両手を広げて大の字になった。
慧からのリクエストに応えて、マシュマロを浮かべた甘いココアを作ってあげる。

本当は、あんまり甘いのは好きじゃないけど、時々、欲しくなるのは身体が欲しがってるのか「疲れると甘いの食べたくなるよな」って誰かの会話をマネしてるのか。

俺は、疲れたら甘いものが欲しくなる大人ぶってるんじゃないかと、踏んでる。

そんな所が可愛いんだよなぁ。

八「大ちゃんの誕生日パーティーは、やっぱりハンバーグ?」
伊「もちろん!大ちゃんに聞かなくても分かってるもん。ハンバーグでしょ、オムライスでしょ」
八「ふはははっだね」
伊「大ちゃんは子どもが好きな食べ物が好きなのに、最後はお酒を飲んでおっさんになるからなぁ」
八「ふはははっ。だねだね」

みんなで飲み会をすると、先に寝る慧を寝かしつけるのは、だいたい、大ちゃんのお仕事だ。

みんなより先に寝るのは、つまらなくておもしろくないけど、大ちゃんと色んな話をしながら寝るのは、嬉しそうにしてる。

今年の大ちゃんの誕生日もそんな感じになるんだろうな。

あとは、大ちゃんが慧からのもらったプレゼント『誕生日チケット100年分』を見たら、みんなが「俺も欲しい!」って、大騒ぎになるだろ。

はちゃめちゃ甘そうなココアを慧が作業をしてるローテーブルに置いたら、身体を起こした慧が嬉しそうにココアを口をつけた。

伊「ありがとう。光」
八「甘そう」
伊「疲れた時は甘いものが欲しくなるもんだろ」

どや顔で、上唇にココアをつける33歳は最強だ。

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作者名:昨日 | 作成日時:2024年3月14日 16時

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