☆ ページ17
hk said
慧がはちゃめちゃ怒ってる。
俺も怒り爆発だ。
エイプリルフールだからって、言って良い嘘と悪い嘘があるだろ！ばか薮！
伊「薮、きらい！ばかばか！」
薮「ごめんってば、じょーだんだろ」
伊「俺、嬉しかったのに！薮と光が結婚したら、ずっと一緒にいてくれるから、俺ともずっと一緒にいれると思って、嬉しかったのに！薮のばかばか！」
わーんって言って泣き出した慧は、床にうずくまってしまった。
あわあわしてるけど、薮が悪い。
俺をチラチラ見て助けを求めてるけど、助けてなんかやるか！
慧の言う通り、お前はばかだ。反省しろ！
わんわん泣いてる慧が不憫に思えて来て、慧のために助けてやろうかと思ったら、薮が慧の背中を撫でながら、口を開いた。
薮「分かった。光と本当に結婚する」
八「はっ！？」
伊「・・・うぐっ・・」
何を言い出すんだばか薮！と思ったんだけど、慧ががばりと身体を起こした。
見えた顔は涙と鼻水でぐっしゃぐしゃだ。
伊「・・・本当に？」
薮「本当に！」
八「おいっ！」
薮「いつか、涼介と慧は結婚するかもしれないんだろ。ふたりが結婚する時に、俺も光も独身だったら、結婚する。どーだ！」
八「・・・あほだ」
すっごいどや顔してるけど、こいつは、ばかな上にあほでもあったらしい。
なんで、俺がお前と結婚しないといけないんだ！
八「や」
伊「本当に？」
薮「しつこい！本当だ！」
はっきり言いきったばかあほ薮に、キラキラした目をした慧が抱きついた。
伊「エイプリルフールじゃない？」
薮「じゃない！」
伊「光、本当に？」
八「・・・まぁ」
もう、うんと言うしかない空気に、黙ってうなずけば、さっきまで泣いてた慧が、また泣き出した。
これはテンション上がって、今日の夜は寝ないぞ。
薮「ただし、これは俺たちだけの秘密だ」
伊「誰にも言っちゃいけないの？なんで？」
薮「まだ恥ずかしいからメンバーにも内緒にしておきたい。約束できるか？」
伊「うん。分かったぁ」
ほわほわ嬉しそうに笑う慧が「トイレ」って言って、薮から離れてトイレに向かった。
へらへらしてる奴に説教タイムだ。
八「おいっ！なんでお前と結婚なんだよ！」
薮「まあまあ、10年後か20年後の事だぞ。だいたい、同性の結婚は出来ないんだから」
八「社会が変わって同性結婚ができるようになったらどうするんだよ！ばか！」
薮「そん時はそん時だろ」
八「まーじーで、ばか！」
エイプリルフールなんて、滅びろ！
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作者名：昨日 | 作成日時：2024年3月14日 16時
