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yt side

山と慧ちゃんが並んで朝ごはんを食べてる。

慧ちゃんはおしゃべりするから、口からぽろぽろご飯が落っこちるし、箸のすき間からも落っこちる。

それをいちいち、拾っては自分の口に入れる山は、にこにこしながら慧ちゃんのおしゃべりにうなずいてる。

なーんか

なーんか

ずるい。

今までは、慧ちゃんの隣は、やぶひかだったから、それが当たり前だと思ってたけど。

なーんか。

伊「ゆーと!こっちー!」

俺がぼーっと立ってたら、慧ちゃんが立ち上がって大きく手を振って手招きした。

ふたりが並んで座ってるテーブルに座ったら、お邪魔じゃないかな?と思ってたら、動かない俺を不思議そうに見ながら、慧ちゃんがまた言った。

伊「裕翔、一緒に食べようよー!」
中「おー」

山を見たら、にこにこ笑ってるから、慧ちゃんの前の席に座る。

伊「裕翔の美味しそう!ご飯、おかわりしようかな」
山「持って来ようか?」
伊「自分で行く!」

俺のお皿をもう一回、見て確認してから席を立って走って行った慧ちゃん。

中「お邪魔しちゃって、ごめん」
山「ふははっ。だから、来なかったの?最初」
中「まあ」
山「その気遣いは、慧ちゃん落ち込むから。みんなでいる時は、今まで通りにしてあげてよ。仲間外れが嫌いだからさ」

なーんか

なーんか

ムカつく。

慧ちゃんの事、分かってる感出すし、余裕ぶっこいてるし。

その通りなのがまた、悔しい。
だって、おかわりを取りに行った慧ちゃんが知念を連れて帰って来た。

伊「裕翔の隣ね」
知「ありがとう」

にこにこしながら、自分の席に戻った慧ちゃんは手ぶら。

山「おかわりは?」
伊「あっちで、薮と光が食べてるんだけど、食べ過ぎって言われた。食べ過ぎて踊ったら気持ち悪くなるだろって」
山「我慢したの偉いね」
伊「ふへへっ」

慧ちゃんの頭を撫でる山の顔は、でれでれ。

で、やぶひかさんは、朝ごはんを食べはじめた所から慧ちゃんをずっと見てたのね。

知「慧ちゃん、あとで写真撮らせてね」
伊「うん!俺も大ちゃんの写真、撮ろう!」
知「僕も大貴に写真撮ってもらう」

ふふって楽しそうに笑うふたりを見る目が怖いから山田さん。
ツアーになると、仲良し3人で写真の撮り合いをしてるのが、内心おもしろくなくてヤキモチ妬いてるのは分かってる。

んー、一見仲良しなグループなんだけど、色々な感情が渦巻いてるなあ。なんて思うのはおとなのうがった目なのかなぁ。

なんせ、みんな慧ちゃんが大好きだから。

1月→2月→←☆



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作者名:昨日 | 作成日時:2024年1月20日 9時

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