成長痛を知らない君5(ymin) (ページ39)

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☆ ページ39

hk said

伊「もー！大ちゃん、食べ過ぎ！」
有「弱肉強食だから」
伊「ふえー、難しい言葉、知ってるね」

うしろの席で、ドライブスルーで買ったポテトの取り合いをしてる子どもがふたり。

大ちゃんといると、ますます子どもになる慧が可愛い。
昨日の夜にぐずぐずしてたのが嘘みたいだ。

ぐずぐずになるとしつこいけど、気持ちの切り替えがすぱっと出来る事もあって、今回は上手に気持ちの切り替えができたみたいだ。

有「ねー薮ちゃんは？」
伊「朝早くから仕事に行った。ぷんぷんしてさー」
八「慧が俺と寝てたし、今日はずーっと俺と一緒だから、面白くないんだよ。あいつ(笑)」
伊「子どもみたいだよなー」

お前がな！ってきっと大ちゃんも思ってるんだろう。だって苦笑いしてるから大ちゃん。

薮も大ちゃんも慧も、いい年してみーんな子どもだ。
そんで、ずーっと慧と一緒なのが嬉しくて仕方がない俺も。

伊「夜ご飯には間に合うように帰って来るから、待ってて」
八「まあ、しょーがないから待ってやろう」
伊「そうだな。待ってやろう」

にこにこしながらポテトを食べる慧。
大ちゃんが慧の頭を撫でてくれてる。ありがとう大ちゃん。

ふはって笑って肩をすくめた慧が窓を少しだけ開けて、鼻先を外に出して、ふんふん鼻をならし始めた。

有「なんか匂いする？」
伊「サウナー！」
有「ふははははっ！ここら辺に良いサウナあるよ」
伊「サウナ！サウナ！」
八「サウナはだめだから！」
伊「もぉー！けちーっ！」

ぶうって顔して窓を閉めた慧。
サウナはだめだったら、絶対だめだ。慧の裸を知らない人に見られたくない。見せたくないの！

有「今度、みんなで行こうか。サウナ」
伊「行く行く！」
八「大ちゃん！」
有「もぉー最後まで話を聞いて。プライベートサウナがついてる所なら、いいでしょ。部屋に露天風呂とサウナがついてる所」

じーっと慧が俺をキラキラした目で、見つめてる。
部屋に露天風呂。プライベートサウナ。

だめって言う理由がない。

しかも楽しそう。

八「それならいいよ」
伊「やったぁー！大ちゃん大好き！好き好き！」
有「ふははははっ」

シートベルトがびよーんって伸びるくらい慧が大ちゃんに抱きついてる。

大ちゃんは慧の扱いがうまいなぁ。相変わらず。