☆ ページ29
hk said
すっかり慧のを手なずけた松岡くん。
だったけど、ご飯を食べる事になって、スカートとブラウスのミタゾノさんから、いつもの松岡くんに着替えたら、とたんに慧が人見知りした。
さっきまで、「パンツー」って、ワーワーキャーキャー言ってたのが嘘みたいに静かになって、ご飯の準備をしてるキッチンに逃げ込んで来た。
八「おんなじ人だよ」
伊「・・・分かってる」
八「変なのー(笑)」
笑う俺を恨めしそうに見つめる慧が可愛い。
リビングでは、薮と松岡くんが、がはがは笑いながら、なんだか話が盛り上がってる。
俺のお腹に両手を回して、ひっつき虫になってる慧。
伊「なんか、怖い」
八「そう?優しいよ松岡くん」
伊「・・・」
実際、面倒見が良いし、良いアニキって感じだ松岡くんは。
まあ、“ゆとり”な平成生まれなグループのぬるま湯に頭の先までつかってる慧には、昭和な漢!な松岡くんは、びびってしまうのも分かる気はするけど。
だいたい、プライベートでわざわざ後輩の家まで来てくれて、ミタゾノさんになってくれるなんて、男前すぎるだろ。
松「伊野尾!ちょっと来い」
伊「・・・はぃ」
松岡くんに呼ばれて、びくびくしながら近づいて行って、薮の隣に座った。
松「お前、役名知ってるか?」
伊「いえ、知らないです」
松「村田光」
伊「・・・えー!?光と一緒の光?凄い!」
薮「偶然だろうけど」
慧が明るい表情になって、俺を見た。
慧の初めてのドラマの役名が“光”って知った時は嬉しかった。
おんなじ“光”。
松「お前、なんにも知らなすぎだから」
伊「ひかーっ!一緒だね!」
松「人の話を聞けよ!伊野尾!」
伊「一緒だ一緒!」
にこにこ笑顔で、また俺の所に戻って来ると、また、ぎゅってお腹のあたりに抱きついたけど、見えた顔は嬉しそう。
八「光くん」
伊「ふへへへへっ」
可愛い光くんのお腹が盛大になってるから、ご飯を食べる事にする。慧がいるから、アルコールは禁止。
お茶やジュースしかなくて、ちょっと不満げな松岡くんだったけど「うまいうまい」って良いながら、たくさん食べてくれた。
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作者名:昨日 | 作成日時:2024年1月20日 9時