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yt side

慧ちゃんに「ジュース買いに行こう」って誘われた。

もちろん、いいよって答えて一緒に楽屋を出る。

伊「なんで、山ちゃんは時々、ぷいってなっちゃうと思う?」
中「どしたの?急に」
伊「んー、山ちゃんは恋人だから、気になる」
中「ふーん」

山のほっといてタイムはいつもの事だから、気にした事なかったし、どうにかして欲しい訳もないし、どうにかなるとも思わないけど。

伊「ちょっと反省してる」
中「なんで」
伊「山ちゃん、悲しかったり、辛くて困ってて助けて欲しいのかもしれないなって。恋人になったら急にそんな風に思えて来て、前からなんで考えてあげなかったんだろうって」

うつむきながら小さい声で話してた慧ちゃんが、俺の服の裾を掴んで立ち止まった。

山の事を相談するのに俺を選んでくれたんだ。

慧ちゃんの手を取って、歩き出す。
手を繋いで歩くなんて、山が見たら怒りそう。

自販機で慧ちゃんにジュースを買ってあげて、炭酸も買って慧ちゃんに渡す。

伊「2本も飲めないよ」
中「山にあげて」
伊「・・・」
中「山は子どもだから、時々、ぷいってなるんじゃない?慧ちゃんに弟がいて、そんな風にしてたらどうする?」
伊「・・・夕飯のおかずをひとつ、あげる。あと、一緒にお風呂に入ってあげて一緒に寝てあげる」
中「うんうん。やってみたら?」

ぱあって明るい顔になった慧ちゃんは、スマホを取り出して、触りはじめた。

俺に見せてくれたスマホの画面には、山に送ったメッセージ。

『一緒にお風呂に入って一緒に寝よう。ぎゅってしてあげる』

はぁ

うらやましい・・・

うらやましい・・

うらやましい!!!

こんなメッセージを慧ちゃんからもらえるなんて!
慧ちゃんが恋人だなんで!

うらやましすぎるだろー!!

どや顔な慧ちゃんは、スマホをポケットに入れて、歩きだしたけど、すぐにくるりと振り返って、俺に手を差し出した。

伊「ゆーと!」
中「ふはっ」

ぎゅって、手を繋いで一緒に歩きだす。
慧ちゃんの中では、俺は時々おっさんになるけど、だいたいは弟なポジション。

お兄ちゃんな慧ちゃんが、にこにこ笑ってる。

通りすぎるスタッフさんがうらやましそうに見てる気がする。

うらやましいだろー!

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作者名:昨日 | 作成日時:2024年1月20日 9時

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