仲直りの夜 ページ2
cn side
大阪の金曜日。
全体リハで会った涼介。
すぐに目に入った。
可愛いビーズのリング。
それに触れて欲しくてこっちをチラチラ見てるおばかは、放っておいて、可愛い慧ちゃんに声を掛ける。
知「おはよ。慧ちゃん」
伊「知念、おはよ。久しぶりだね。知念も家に遊びに来たら良かったのに。知念とトランプしたかったなぁ」
知「僕も慧ちゃんに会いたかった!大阪でいっぱい遊ぼうね」
伊「うん。いっぱい食べてね」
久しぶりに会った慧ちゃんは相変わらず可愛いけど、なんだか静かで、ちょっと心配になる。
お正月休みに何があったのか、涼介から電話で聞いてたけど、まだ、慧ちゃんは立ち直ってないのが分かる。
まーしょうがない。
慧ちゃんの幸せのために、ひと肌脱ぎましょう!僕が!
って事で、慧ちゃんに耳打ちする。
知「涼介の指輪、慧ちゃんからのプレゼントでしょ」
伊「!?」
びっくりした顔で、僕を見た慧ちゃんは、「なんで?」って顔。そりゃ、死ぬほど自慢されたからね。ビーズの指輪。
知「慧ちゃんにもらったって嬉しそうに自慢してたよ」
伊「・・・」
知「指輪ってつける指で意味があるんだよ。知ってた?」
伊「・・知らない」
知「なんで、その指にしてるのか涼介に聞いてごらん」
しばらく考えてたけど、こくんとうなずいた慧ちゃんが、涼介の所にとことこ歩いて行った。
椅子に座ってた涼介の隣に座った慧ちゃんが、何か言いながら僕を指差した。
ふふっ
「知念が言ってた」って言ってるんだろうな。
涼介、僕にまた貸しひとつプラスだからねって思うのは、涼介に何かを言われた慧ちゃんが嬉しそうに笑ったのが見えたから。
嬉しそうな顔した慧ちゃんと涼介がしばらく話をしてたけど、僕の所にダッシュで帰って来た慧ちゃんが、ますます嬉しそうに教えてくれた。
伊「恋人がいる人がつける指なんだって。俺がつける指輪も、今度、あげるねって言ってくれた」
知「良かったね」
伊「ふへへっ」
ほっぺが赤い慧ちゃん。
恋してる慧ちゃんは可愛い。
涼介がしてるビーズのリングは、透き通る青色で、所々に赤色が入ってる。ただ、ビーズが通してあるだけのリングだけど、世界でいちばん綺麗で可愛いリング。
リハーサルが始まったら、外しなよって言っておかないと。
事務所のスタッフやメンバーじゃない人が見たら、びっくりしちゃうし、無くしたら慧ちゃんが泣いちゃうから。
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作者名:昨日 | 作成日時:2024年1月20日 9時