フープピアス2 【青】

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康「あー、ふっかさんと対峙しちゃったんか」


大「ふっかはかなりAちゃん、気にかけてるからね」


翔「分かってる。おれがしたことがどんな事なのか。

ただ、調子に乗ってたんだ。

いて欲しいと思った場所にAがいたから」


康「…見つけたんや」


大「愛だねぇ〜…」





あの後、どうにも涙が止まらなくて

早めに昼休憩に入らせてもらった。

康二も佐久間も巻き込んでしまったが

佐久間も康二に呼び出されてからダッシュで来てくれて

ほんとに申し訳ない。




康「すごいな、それだけ今でも大切に思ってるって素敵やん」


翔「でも、ダメなんだよ。

きっとおれじゃもう…ダメなんだよ」


大「あらら、自信消失しちゃったか」




情けない姿を晒してしまうほど

今間違いなくAの1番傍にいる男の言葉が

余裕のない心に重くのしかかってしまう。


Aの近くにいられるのも2週間弱で

あまり進展してないのもひとつだ。


もう、時間がなさすぎる。




康「翔太くん。じゃあ、そのいてほしかった場所にAさんはなんでいたと思う？」


翔「…向こうでも馴染みのある場所で、匂いが好きだっていってたからかな」


康「おれ、まだ半年やけど嫌とか嫌いやとか割とはっきり言うAさんが

翔太くんとのことを忘れたかったら、わざわざそんな場所には行かんと思うで」


大「それなぁ。倒れるほどしんどい思いした相手を忘れたかったら、おれもその場所はあえて避ける」




2人の言葉にハッとする。

確かにそうだ。Aは、そういう奴だ。


でも、今はびっくりするほど自信がなくて

2人のただの優しさだと思ってしまう。




康「翔太くん。おれも同じチームメイトとして、Aさんには幸せになって欲しいんよ。

倒れたって聞くと、語弊を与えがちやけど

それは、翔太くんがちゃんとAさんのこと愛してたからなんやなって分かったから」


翔「…康二」


康「ここまで追いかけてもらえるAさんも羨ましい」


大「翔太、そんな自信なくすな。

お前は、ちゃんとAちゃんと幸せになる権利あるんだから」




幸せになる権利、、まだ残ってんのか…。

その言葉に少し救われて、またひとつ涙がこぼれた。




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