フープピアス2 【青】

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あれから1週間。


正直、覚えることが多すぎてAどころではなかった。

欲まみれでこの部署を選んだけど、仕事は仕事。

Aとは、ちょこちょこ目が合うけど逸らされるばかりで

なんなら、隣にいる深澤とか言うやつがやけにAに近い。





照「翔太」


翔「…？ああ、照か」


照「飯行こうぜ」


翔「え、もうそんな時間か」


照「お前、気ぃ張りすぎ。もうちょい力抜けよ」


翔「ん、そうする」





照には、初日に全てを伝えて怒られた。

でも、そこからは応援してくれて

昼休憩には話をたくさん聞いてくれる。

年下のくせして、ほんとに男前だよ。





照「Aさんとは、相変わらずなんも進展なしか」


翔「ちょっとそれどころじゃないしな」


照「仕事内容も全然違うし、企画は大変だと分かってたけど、改めてここの部署があるから俺ら営業も動けるんだって実感するわ」


翔「こんなかっこいい仕事で引き抜かれたAまじですげぇもん」


照「ところで翔太さん」


翔「なに、改まって」


照「お前、今日が勝負なの分かってる？」


翔「…分かってるよ」




そう、今日は歓迎会。

Aと話せる絶好のチャンス。

でも、なんて声掛けていいのかが分かんなくて悩んでいる。

すぐに好きだから戻ってきてくれは、絶対通用しない。


だけど、今日が勝負な日は間違いない。

少しでも関係を取り戻すために。




照「とりあえず、隣に座れるといいな」


翔「それなああああ！」




神様、どうかおれに微笑んで。





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