２０９話 ページ42
母「.....あ。」
かぐやの母は、かぐやが涙を流すと拭いてやろうと近付こうとしたが、かぐやの父が腕を掴み顔を横に振った。
父「そんな事ない。かぐやは強くなったじゃないか。それに、お父さんとお母さんの願いを叶えようと頑張ってたそれで、充分だ。」
かぐや「でも、全然叶えられてないよ。」
母「かぐやの頑張りはちゃんと知ってるわ。それに、もう帰りなさい？」
かぐや「ど、どうして？折角会えて話せるんだよ？私、まだ聞きたい事が沢山.....。」
母「かぐや、聞こえる？貴方の事が好きで仕方ない人が、かぐやを呼んでるわよ？」
かぐや「........え？」
_______かぐや！お願いだから、帰って来てくれ。1人にしないでくれ.....っ！
かぐや「焦凍.......君？」
母「行きなさい、かぐや。貴方を待ってる人が沢山いるのよ？それと、たまには私達のお墓に来なさいっ！お父さんなんて、寂しくて泣いてるのよ？」
かぐや「え？」
父「な、泣いてないぞ！それと、次来るときは彼氏さんを連れて来なさい。お父さんが、彼がお前に相応しいか見極めてやるっ！」
母「辞めなさい。もう、昔から親バカなの全然変わらないんだから。ほーら、グズグズしてないで、ねっ？」
かぐや「わかった.....。ありがとう！お父さん、お母さん。最後に一つだけ、一つだけ言ってもいい？」
母「なぁに？かぐや。」
父「何だ？」
かぐや「私_____、お父さんとお母さんの娘になれて本当に良かった。敵とヒーローが仲良く出来る平和な世界を、私が絶対に作るから.....だから、見ててね！」
母「見てるわ。どんな時でも！」
父「勿論だ！でも、無茶はするなよ？」
かぐや「はいっ。じゃあ、行ってきます！」
と、かぐやは後ろを向き歩き始めた。
父、母「「行ってらっしゃい。気をつけて！」」
と、かぐやの父と母はちゃんと現実の世界に帰ろうとするかぐやを見送った。
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作者名：藍原 葵 | 作成日時：2020年9月19日 12時
