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「Aは……神威に任せて大丈夫そうだね。キミが現れてくれてよかったよ。血
そして、伸びをしながら言葉を続ける。
「海水で少し濡れちゃった。アタシは帰ってシャワー浴びるよ。二人も帰って着替えな」
重量のある物を海に投げ入れた時の水しぶきで三人は少し濡れていた。幸い汚れてはいないが、海水は放っておくとベタベタする。
「そうだね。神威、帰ろう」
「うん、行こうか」
「A、また遊ぼうねー」
Aと綸榭はもうすっかり友達だ。今は綸榭への劣等感のような引け目よりも、一緒に出歩くのが楽しいという感情が勝る。
「うん! またね!」
「俺達は明日チェックアウトだよ。午前中に発つから荷物整理しといてね」
「あ、そうだった。こんな格好じゃなければちゃんと別れの挨拶したかったな……」
二人がホテルのエントランスをくぐる頃、阿伏兎は一人で客室にいた。エイリアンが何者かによって海に沈められたというニュースをテレビで見て。
「まさかな……」
何も見なかったことにしてチャンネルを変えた。
作者のつぶやき
次話から長めのシリアス長編入ります。
温度差で風邪引かないようにお気をつけください。
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作者名:夢宵桜 | 作者ホームページ:https://lit.link/dreamfairy
作成日時:2024年3月25日 21時