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「わ…っ」




ロッカーに向かおうとした時、ふくらはぎ当たりに小さな衝撃






何事かと下を見ると、




「あ…ご、ごめんなさい…」





小学校低学年ぐらいの小さな男の子が



恐らく前を見ずに走っていたのだろう、見上げて謝っていた

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「ふふ、大丈夫だよ



ただプールサイドは走ると危ないから気をつけるんだよ」







しゃがんで目を見て優しく言う



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「ん?迷子?」



たまたま隣にいた大貴くんがきいてきた








「そういえば、親は…」


「すいません!」









問いかけと同時に前からお母さんらしき人が




向かってきて、謝ってきた


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全然お気になさらず、と返すと



子供の手を引いてぺこりと頭を下げて



「だから危ないって言ったでしょ」と帰っていった

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その光景があまりにも微笑ましくて自然も頬が緩む






「Aー大ちゃんー、帰るよー!」







遠くから奈々未が私達を呼ぶ声が聞こえ、



二人で見合わせて微笑んで歩き出す


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足元には長く伸びる私達二人の影が



少しだけ寄り添っているように見えた


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作者名:AriokaYuu | 作成日時:2017年12月19日 22時

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