Secret Face……1 〈D.A〉 (ページ32)

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それからは皆が大貴くんに話しかけ始め、

最初は戸惑ってた彼は一瞬私の目を見るが、

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頑張れ、の意を込め微笑みながら頷く

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その思いが届いたのか、彼はクラスメイトの話に

耳を傾け、次第に会話を弾ませていった

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その横顔からは笑顔が絶え間なく溢れていた

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そんな姿を見ながら

少しだけ心臓がズキ、と感じた

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彼が楽しそうに過ごしてくれるのを願っていた

はずなのに、この矛盾の心の意味に

まだ気づけないでいた

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｢お前ほんと器用だなー…｣

｢あざっす｣

目の前でお弁当を食べる涼介に褒められた

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今はお昼の時間で、大貴くんは他の人達に誘われ

私を見るが、涼介達と食べるから大丈夫だよ、と

別々に食べている

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｢あっという間に人気になったな｣

｢いいことじゃん？｣

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横目で囲まれて食べる大貴くんを見ながら呟く

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一緒に食べれないのはちょっとだけ寂しいけど

それでも彼にとっていい思い出が増えてくれるのなら

このくらいは我慢しようかな、と思う

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