Secret Face……1 〈D.A〉 (ページ18)

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｢ただいまー…｣

パタンと家のドアを閉めながら言う

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｢おかえり、大貴｣

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リビングのドアを開けるや否や

おばあちゃんの温かい声と

優しいカレーの匂いで体がほっとした気がした

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俺は部屋に戻って制服を脱いで

部屋着に着替え、ベッドに横たわった

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｢………A｣

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今日、俺に友達になろう、と言ってくれた

素直に…嬉しかった

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クラスでの彼女は学校の中ではちょっとした有名人で

男女共に好かれていて

いわゆるムードメーカーに近い存在だ

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その上同じクラスの山田涼介くんとの双子

それも彼女たちが有名な理由の一つだ

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そんなAと友達になれたのが不思議で

ほんとに同一人物だったのか疑うほどだ

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｢…まぁ、あの場のノリとかだったら

それは仕方ねぇか｣

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なんたって俺はクラスでは話すこともなく

空気同然の存在なのだから

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しばらくするとおばあちゃんの

俺を呼ぶ声が聞こえ

閉じていた瞼を開き

上体を起こしリビングに向かった

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