30.兄弟喧嘩 ページ35
ワース「マッドロス!」
オーター「...!」
緻密な砂と粘性の高い泥がぶつかり合う。
オーター「なぜあのようなことをした…?」
ワース「1つでも超えられると思ったからさ、てめえの1番大切なもんを奪ったらな!」
オーター「お前!!」
ワースの実力は確実に神覚者である兄に劣っていた。しかし、ワースは日頃の努力を怠らず、その実力は確実にパワーアップしていた。
A「2人とも!私は大丈夫ですから!やめて下さい!」
Aは力いっぱい叫ぶが、頭に血が上っている2人には届かない。
オーター「貴様など、詠唱なしに片付けてやる。」
砂がワースを縛り付ける。
ワース「グッッ…」
?「そこまでい!」
貫禄のある声がして、2人の動きは制止された。
A「!!ウォールバーグ校長!」
ウォールバーグ「外が騒がしいから来てみれば、何をやっているんだ君たち。」
ワース「…」
オーター「フン、命拾いをしたな。」
ウォールバーグ「A・エリオット、一先ずオーター・マドルを連れて魔法局に戻ってくれないか。話はまた後日聞くとしよう。」
A「かしこまりました。オーター様、行きましょう。」
オーター「...。」
オーターの表情は見るからに険しくなっていた。オーターの手を引き、門の外に出る。
ウォールバーグ「大丈夫かね、ワース・マドル。」
ワース「負けたくねぇ…アイツだけには…」
ワースはぎゅっと唇を噛み締めるのであった。
ー
魔法局への帰り道、オーターは終始無言だった。
A「お、オーター様、ワース君は、悪気なんてなかったと思いますよ?」
なんとか会話しようと思い、必死に平然を装う。
オーター「交際をしていない輩にあんなことをされて、君は嫌だと感じなかったのか?」
オーターが冷たく話す。
A「い、いえ、そういう訳では…」
オーター「もういい。」
魔法局に着くなり、Aを置いてオーターは執務室に鍵をかけた。
A「ワースくんはなんであんな事を…」
生憎業務時間外だったので、Aは自分の部屋に戻って原因を探ることにした。
A「言動から見られる兄に対するコンプレックス…見た目と裏腹に完璧主義…オーター様を超えることに固執…つまり私への行動はオーター様に対するマウンティングだったのか…」
なるほど、それ程までに彼はオーターに対してコンプレックスを…少し同情の念が湧いてきてしまう。
A「ふーっ」
深く息を吐く。
A「いけない、オーター様の癖が…」
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のえ(プロフ) - siannさん» たしかに!幸せになって欲しい😭 (3月3日 12時) (レス) id: 3a1a8de74e (このIDを非表示/違反報告)
siann(プロフ) - 幸せになれよぉぉぉ!!幸せにならなかったら多分ドットがエクスプロムしちゃう!! (3月3日 10時) (レス) @page50 id: 80d9e9645e (このIDを非表示/違反報告)
のえ(プロフ) - テトさん» 空回りしすぎてましたね😭ここまで読んでくれてありがとうございました! (3月3日 9時) (レス) @page34 id: 3a1a8de74e (このIDを非表示/違反報告)
テト(プロフ) - 本当に!!2人とも空回りすぎですよ!!美味しいすぎてやばいですy((殴 私のライフ持ちませんよ!! (3月3日 3時) (レス) @page50 id: a46c77cf46 (このIDを非表示/違反報告)
のえ(プロフ) - siannさん» タイミングが😭 (3月3日 2時) (レス) id: 3a1a8de74e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:のえ | 作成日時:2024年1月27日 1時