気まぐれ、猫系 -Jr.

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　…*Juri*…





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　 気に入ったもの、









　 気が向いたときにしか弄らないくせに








　 俺が頂戴、とか冗談で言っただけで



　 北斗が少し手を触れただけで








　 嫌だ、って頑固になる。







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　 だから当然、





　 今の嫉妬は人一倍。






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　 そんな京本くんを



　 未だにどう宥めていいか分からない俺は。








　 言葉を探しているうちに



　 ふ…って鼻で笑われた。








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　大「…別に、俺には関係ないか。」









　 いっそ、怒鳴ってくれれば訂正のしようもあるんだけど。








　 こういう風に微妙に、下がられたら




　 困る。





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　 そしたら。







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　あ「……っ、」




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　 良いのか悪いのか、



　 タイミングをみたように Aちゃんが目を覚まして。







　あ「…樹先輩？」





　樹「……あ、起きた？ おはよ」





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　 Aちゃんの方からは、京本くんは見えないはずで



　 何となく、京本くんが居ることを知って欲しくなくて








　 この状況の中だってのに



　 悟られないように返事しちゃった、って






　 否めないけど。







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　あ「はい、って、あ…、



　 肩なんか借りちゃって、すみません…」






　樹「いいよ、全然。」





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　 ふと、向こうに目を向ければ



　 屋上の出口に向かって歩いてて、








　 一瞬、視線が合う。







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　 そしたら、口パクで



　 御邪魔しましたーって。





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　 いじけてるみたいに見えるのは、俺だけかもだけど。






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　樹「はぁ…、」







　 なんだかおかしな誤解が、一つ。




　 角が立たなきゃ、いいんだけど。







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　あ「…どうかしましたか？」






　 俺の顔を覗き込んで、首を傾げるAちゃんに



　 慌てて意識を戻す。





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　樹「…んーん、別に？」




　 なんて、惚けて。






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　 なんだか、誤解をそのままにしてたい



　 …とか、どこかで思ってたのかもしれない。







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　樹「ご飯、一緒に食べよ」




　あ「はい！」





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